冷えは大敵。
若いうちは冷たい飲み物が好きだったのに、気が付くと温かい飲み物好きになっていませんか?
「冷え」の悩みが全くない、という人はほとんどいないはず。
この記事では、身体を冷やす食べ物・体を温める食べ物で食品の陰と陽を知りながら、冷えの原因5つについてまとめます。
身体を冷やす食べ物・体を温める食べ物
東洋医学においては食べ物には、身体を冷やす食べ物・体を温める食べ物があるといわれています。
身体を冷やす食べ物は「陰」の食材、体を温める食べ物は「陽」の食材。
身体は夏は冷やし、冬は温める必要があります。
実は旬の食べ物と体温の関わりは非常に深いんですよ。
調理法によっても変わってきますが、基本的な陰と陽の食べ物を覚えておきましょう。
食べ物の性質を知っておくと、「冷え」対策にもつながります。
身体を冷やす食べ物「陰」の食材
①夏が旬の野菜
水分がおおくてやわらかいのが、身体を冷やす食べ物の特徴です。
レタスやほうれん草、白菜などの葉物野菜は特に「陰」の要素が高いので、冷え症に悩む人は生で食べるのを避けましょう。
②馬肉
赤身肉の中でも、馬肉は「陰」に属し、体を冷やしてしまいます。
馬刺しには、ニンニクや生姜などの「陽」に属する薬味を添えるとバランスが整い身体を冷やしにくくなります。
③貝類・海藻類
海の中を泳ぎ回る魚とは違い、じっとしながら海の力を受け止めている貝類や海藻類。
シジミやアサリ、ハマグリ、わかめ、カニなどは「陰」の食材です。
しかし、加熱すれば「陽」に傾きやすくなります。
④白い食材
小麦や大麦、蕎麦や豆腐など白っぽく淡い色をしているのが特徴です。
小麦や大麦は精製するとさらに「陰」の要素が強くなります。
白米も玄米であるときは「陽」であるため、精米しても極端な「陰」に傾くことはありません。
⑤南国フルーツ
スイカやバナナ、キウイなど、水分の多いフルーツのほとんどが「陰」要素が高いといえます。
特に南国のフルーツは、体を冷やす要素がとても高いことが多いので要注意。
⑥油類
バター、マヨネーズ、菜種油や精製油、そしてオイスターソースや甜面醤など熱したときに溶けて広がるような調味料は院「陰」の要素が強いです。
身体を温める食べ物「陽」の食材
①根菜類・イモ類
根菜類やイモ類は、大地のエネルギーを吸収して栄養に変えています。
地中で育った野菜は、「陽」の要素が高く体を温めます。
②赤身の肉
ラム肉や豚足、牛骨、赤身の肉は体を温めます。
しかし、鶏肉は例外。
コラーゲンの摂取にもつながるので、冷え症が酷い人ほど積極的に摂りましょう。
③魚類
マグロ、鮭、さば、ぶり、さんま、カツオ、うなぎ、えびなどは、「陽」の食材です。
マグロ、鮭、カツオはその中でも、体を温める「陽」の要素が高いので刺身など生で食べても身体を冷やしません。
ちなみに、「陽」の魚は回遊魚と考えると覚えやすいです。
④色の黒い食材
玄米や黒豆、納豆や小豆など色が濃い、または暖色や黒い食材は身体を温めます。
納豆の材料となる大豆は「陰」の食材ですが、納豆になるまでの発酵過程を経て陰から陽へと転じます。
⑤木の実
杏、ザクロ、桃、栗、サクランボ、杏、銀杏、くるみなどはとても「陽」の要素が強い食材です。
ザクロ、サクランボ、杏は体を冷やしやすい食材であるフルーツのなかで例外です。
⑥辛みをもつ香辛料
生姜、コショウ、ワサビ、山椒、赤唐辛子、酢、酒、黒砂糖、酒など。
辛み成分を持つ香辛料は、胃液・唾液の分泌を促進して胃腸の働きをよくします。
更には血行もよくして体を温めます。
酢、酒、黒砂糖、酒も同じように働きます。
冷えの5つの原因と特徴と解消方法
冷えの原因となるのは、大きく分けて5つ。
それぞれの特徴をチェックしていきましょう。
冷えの5つの原因
1.筋肉不足による冷え
・疲れやすい
・すぐに息切れする
・昔から体を動かすのが苦手
・むくみやすい
・下半身デブ気味である
・デスクワーク中心
・1日30分以下しか歩いていない
・腹筋が20回以上できない
上のような項目に当てはまる冷え症の人は、筋肉不足が原因。
熱を産み出すために必要であるだけの筋肉が足りていません。
加えて普段から体を動かすことも少なく、筋力は衰えています。
意識的に階段を使用するようにするなど、自分ができることからはじめていきましょう。
筋肉不足による冷えの解消方法
全身の筋肉のうち、7割もが下半身に集中しています。
代謝UPは、下半身の筋力強化が一番。
誰でも取り組みやすいのが、やはりウォーキングです。
姿勢よく、背筋を伸ばして歩くことで「体幹」が鍛えられ、脂肪も効率よく燃やされます。
30分程度のウォーキングが理想的ですが、一駅分歩いてみたり意識的に階段を使うようにするだけでも違ってきます。
2.血行不良による冷え
・頭痛持ち
・肌荒れしやすい
・便秘や下痢に悩んでいる
・夕方顔色が悪くなる
・目の下のクマがなかなか治らない
・腰が重い
・肩こりが酷い
・入浴してもなかなか汗がでない
ストレスや乱れた生活習慣などが原因で自律神経が乱れ、女性ホルモンもバランスを崩します。
そのために、自律神経の仕事である血管の収縮・拡張がスムーズにいかなくなり体のめぐりが悪くなっています。
血行不良による冷えの解消方法
血行不良を改善するには、入浴は欠かせません。
入浴は体の芯から温めてくれるだけでなく、自律神経のバランスまでも整えてくれるのです。
しっかりと湯船につかれば、汗腺のトレーニングにもなり体温調節が上手くできるようになっていきます。
40度くらいのぬるめのお湯に20分ほど入る半身浴がおすすめ。
体に蓄積した老廃物を汗と一緒に排出して、デトックスにもなります。
1年を通して、入浴はしっかりと湯船につかる習慣を。
3.薄着による冷え
・短いスカートやショートパンツが好き
・暖房が苦手
・上半身だけ厚着で下半身が薄着
・職場のユニフォームが薄着
・きつめのブーツを履いている
・首回りのあいた洋服が多い
・夏場は生足で過ごしている
・年中パンプスを履いている
ついついファッションや見た目を優先してしまい、体が冷えてしまっているパターン。
この状態を長く続けていると代謝が悪くなり太りやすくなっていきます。
保温性の高いインナーを着たり、カイロを貼ったり、薄手の腹巻をするなど見た目にも遜色ない冷え対策をしていきましょう。
薄着による冷えの解消方法
冷えを解消するポイントは腰回り。
腰にカイロを貼っておけば、伝導熱でしっかりと体が温まります。
そして、血の巡りもよくなるので足先までポカポカしてきます。
そしてスカートの下に、毛糸のパンツを履くなど「中に1枚プラス」することで腰回りを守ってください。
4.末端冷え
・常に手が冷たい
・眠るときに電気毛布が欠かせない
・体が温かくなっても足が冷えている
・しもやけができる
・夏場はクーラーガンガンである
・足が冷たくて目覚めることがある
・運動不足
このタイプの人は、手足が冷えていて悪化しすぎると痛みまで感じるようになります。
この原因は全身の循環の悪さ。
めぐりが悪くなれば末端の細かい血管に影響がでてしまいます。
末端冷えの人は、血巡りが悪いという体のサインともいえます。
末端冷えの解消方法
末端の冷えに悩む人には、足湯がおすすめ。
43度くらいのちょっと熱めなお湯に足首までをしっかりとつけましょう。
15分ほどもつかっていれば、血が全身を巡りだしからだがポカポカしてきます。
つかっている途中でお湯がぬるくなってきたら、足し湯をして温度を保ちましょう。
好きな香りのアロマオイルをたらせばリラックス効果も高まります。
5.内臓冷え
・氷入りの飲料を飲みがちだ
・平熱が36度以下
・腰回りが常に冷たい
・だるく、やる気がおきない
・厚着をしても体が冷えている
・1年に2回以上風邪をひく
・脇の下よりお腹が冷たい
この項目に当てはまる人は、臓器の働きが弱まっていて消化や代謝が悪化している状態といえます。
この状態になると卵巣にまでも冷えが生じます。
血のめぐりの悪化はホルモンの分泌をも鈍らせてしまいます。
自覚もできにくい上に、最も注意が必要な冷えの原因です。
内臓冷えの解消方法
内臓冷えの原因は、ストレスや疲労、冷たいものの摂りすぎ、クーラーなど実に様々です。
内臓が冷えていては免疫力も下がり、女性ホルモンや自律神経にまでも乱れを生じさせます。
今すぐ試してほしいのが、白湯。
お水を沸騰させて50度くらいまで冷ましたものを飲みましょう。
白湯は身体を内側からじわじわと温め、毛細血管や静脈を広げて血行促進します。
めぐりが良くなると胃腸が活発になり代謝もUPします。
白湯には余分な成分もないので血液サラサラ効果も。
食事の度、就寝前にも飲むことが理想的です。
そして米麹の発酵食品である甘酒は、温める効果が高いのでおすすめ。
栄養も飲む点滴といわれるほど豊富です。
乳酸菌やオリゴ糖などの腸内環境を整える成分だけでなく、アミノ酸やビタミンB1も含まれています。