便秘もまさに重大な悩みのひとつとなりますが、「腸内ガス」問題は大問題!
腸内にいる悪玉菌がたんぱく質を分解する際に生じる腸内ガスは、とっても臭いもの・・・。
50代にもなると20代の2倍もの人が悩むという腸内ガス。
便秘はもとより、腸内ガスの解消方法について知っておきましょう。
目次
便秘に悩む人の4つのパターン
1.痩せ型である
便秘は若い時代には女性に圧倒的に多いものなのですが、年齢を重ねていくと男女比はほとんど同じになります。
その原因はまさに「加齢」。
加齢には男も女も関係ないというわけです。
そして男性の便秘の人に良くみられるのが「痩せ型」であること。
痩せ型の人はそもそも食事の量も少ないので、作り出される「便」の量も少なくなります。
そして便を外へと押し出す筋力の力も弱くなっていくために便秘を起こしやすくなるのです。
2.排便後もスッキリしない
本当に便が腸内に残っていると仮定すると、最初に疑われるのは「けいれん性便秘」。
けいれん性便秘は、大腸のぜん動運動で収縮が起きたままになることで起こります。
主にその原因はストレスが多く、自律神経のバランスが崩れることによってなることが多いです。
さらに直腸そのものに原因がある「直腸性便秘」も考えられます。
しかしもっとも多いケースは、排便時に強くいきみすぎたり、下剤の多用で便がないのにも関わらず直腸が刺激され「便意をもよおす」という感覚的な問題で「残便感」を感じてしまうというものです。
3.病気が潜んでいる可能性も
便秘の原因が、本当は重い腸の病気だった・・・ということもあります。
最近では、大腸がんを気にかける人が増えていますが、腸閉塞や腸ねん転、脱調などである可能性もあるのです。
もしも自覚症状がないのに血便が出た場合には更なる注意が必要です。
便秘は侮らずに、長期的に継続している場合は受診することも視野にいれましょう。
4.薬の副作用
便秘の原因が他の病気の治療のために飲んでいる薬のせいであることもよくあります。
血圧や鬱、尿関連に用いられる薬は便秘を引き起こしやすいことがわかっています。
また複数の薬の併用によって便秘になっている場合も。
薬が原因となって便秘になっていると思う人は、主治医に相談してみましょう。
腸の健康を保って便秘、腸内ガス解消
腸内ガスが気になって仕事に集中できなかったり、外出も面倒になってしまう人もいます。
便秘や腸内ガスを解消するためには、腸の健康を保つのが第一。
毎日私たちが口にする食べ物や食事を、エネルギーへと変換していらないものを排出してくれる腸。
腸も加齢によってどうしても老化していくので、日々の生活習慣の中でケアしていくことが大切です。
腸内ガスを解消する生活習慣8つのポイント
腸内ガスが溜まると便秘も悪化する
①1日8時間は何も口にしない
口から食べ物、食事をした際には8時間後に小腸のぜん動運動が活発化します。
このぜん動運動をスムーズに行ってもらうためにも、1日のうち8時間は何も口にしない時間を作りましょう。
腸の中に余分な消化物を溜めないことでぜん動運動を促進し、便の排出をスムーズにします。
②ハチミツ&オリゴ糖を使用する
マンゴーやパパイヤなどに含まれている果糖や、ハチミツに含まれる二糖類、牛乳の乳糖は消化がされにくく緩やかな下剤のような作用があります。
そのため便秘の人には適度に摂ってもらいたい食べ物です。
最も効果的なのは、朝目覚めたばかりの空腹時に摂取すること。
腸が刺激され、スムーズな排便へとつながります。
ただし、下痢気味の人は避けるようにしましょう。
③朝1杯、夜1杯の水
便の8割は水分でできています。
スムーズな排出にも水分は絶対に欠かせません。
1日に摂るべき水分量の目安は、体重のおよそ1/30。
食べ物や食事からもある程度は摂りこめるので、水として摂取するのは0.5ℓくらいと考えましょう。
もちろん純粋な水でなくてもかまわないのですが、朝起きた時と夜寝る前の水分補給はクセづけましょう。
④朝食後はゆとりを持って
便は便意が起こらなければ出せるものではありません。
便意が起こるには、腸の大蠕動という収縮運動が起こることが必須です。
しかしこの収縮運動は1日に何回も起こるわけではありません。
一番大蠕動が起こりやすいのは、朝食の1時間後といわれているためそのタイミングを逃さないことが便秘解消のポイントです。
朝は時間がないという人が多いものですが、健康のために早起きし、バランスのよい朝食を摂ってゆっくりとゆとりを持って過ごす時間を作りましょう。
すっきりと排便できてから、外出すれば体も軽く物事にも集中して取り組むことができます。
⑤炭水化物から食べるようにする
ダイエットの観点からみると、糖質をがっつり最初に食べるのは避けたいもの。
でも、便秘を解消したいのなら実は炭水化物から食べるようにするのがいいんです。
便秘しているときはできるだけ胃腸への負担は減らしたいもの。
胃腸への負担が一番少ないのは炭水化物なのです。
炭水化物の後、たんぱく質、最後に食物繊維を摂るのが便秘の人におすすめしたい食事の順番です。
この順番を意識して食事を摂ることで、胃腸への負担は抑えられ働きを促進して便秘の解消につながっていくのです。
⑥よく噛んで、よく食べる
毎日スムーズに排便をするためには、毎日決まった時間にしっかりとした量の食事を摂ることが必要です。
ポイントはとにかくよく噛んで食べること。
よく噛んで食べると消化酵素であるアミラーゼが分泌されやすくなり、口に入れた食べ物が小さくなるため消化器官に負担をかけず、吸収もされやすくなります。
⑦便秘中は食物繊維を控える?
便秘といえば食物繊維といわれるほど、便秘予防に欠かせないとされる食物繊維。
しかし、その食物繊維の種類によっては便の材料のみが増えてしまい、既に腸内にある食べ物の消化や吸収を邪魔することにもなります。
普段からの便秘対策には欠かせない食物繊維ですが、便秘が続きすぎているときには食べ過ぎないようにしましょう。
その際には、水溶性の食物繊維を含んだお茶などでカバーするのがよいでしょう。
⑧睡眠前は温冷浴
腸は脳よりも頭がいいともいわれ自律神経と密接にかかわっていることがわかっています。
そして副交感神経が優位になりリラックスした状況になるほど、腸の動きは活発になります。
帰宅してしばらくゆっくりしていたら便意が・・・などというのもこのため。
睡眠前には、手や足の温冷浴をしてみましょう。
温かい、冷たいを繰り返しておくと睡眠中に副交感神経が優位になりやすくなるので、朝目覚めたときの排便がよりスムーズになります。
腸内ガスで苦しくなったらうつぶせ寝
腸を簡単に刺激するには、うつぶせ寝がおすすめです。
腸内に溜まった腸内ガスを排出して腸のぜん動運動を促しましょう。
腸は曲がりくねった構造なのでどうしても湾曲部分に腸内ガスが溜まりやすくなります。
うつぶせ寝をすると体重がかかり適度な圧力が腸にかかるので、うつぶせ寝をしてゴロゴロ横に転がればガスは移動し、便秘の解消にもつながります。
畳、フローリングなどのある程度硬いところで10分ほどうつぶせ寝をしましょう。
10分程度経過したら左右にゴロゴロと転がりましょう。
左右ともに5回以上はやってみましょう。
腸の動きが悪いな、と感じたり腸内ガスが溜まって苦しいときにも効果的ですが、日ごろから習慣づけておくようにしましょう。
特に朝、目覚めた後にこの運動を行うと排便がよりスムーズになります。