うねりやパサつき、薄毛に白髪。
髪の毛の悩みはつきものだけれど、年齢のせいだと諦めてはいませんか?
そして頭皮や髪の毛のケアも、自己流でおざなりに・・・。
髪の毛は私たちのお肌以上に、生活や習慣、健康と密接なつながりがあります。
年齢を重ねても美しい艶のある髪の毛でいるために、しっかりとした頭皮、髪の毛のケアの基本をマスターしておきましょう。
目次
髪の毛の艶を取り戻すには?
髪の毛の艶を取り戻すには、どんなことからはじめたらよいのでしょうか?
まずは、髪の毛の艶を失わせる「悪い習慣」をチェックしていきましょう。
髪の毛の艶を失う習慣
・髪の毛を洗った後、自然乾燥している
・髪の毛は夜ではなく、朝洗う派だ
・髪を洗った後、濡れたまま寝ている
・髪の毛の分け目はいつも同じだ
・髪の広がりには、水をつけて対処している
・ブラッシングは朝のみ
・髪をよく結んでいる
・髪の毛を毎日洗わない
・喫煙している
・睡眠不足になりがちだ
・食生活においてたんぱく質が不足している
いかがですか?
髪の毛は漢方において、血液のあまりものを意味する「血余(けつよ)」と呼ばれています。
髪の毛が生まれる、頭皮内の毛母(もうぼ)は血液と直結し、髪の毛を作っている成分は血液の量と質によって決まっているのです。
血液の状態は、毎日の食生活や睡眠、運動と深くかかわりを持っています。
つまり、私たちの髪の毛は普段からの生活習慣を照らし出す鏡のようなものなのです。
髪の毛の艶がなくなっていることを、年齢や生まれ持った髪質だと決め込む前に、もう一度日頃の生活習慣や髪の毛のケア方法について見直してみましょう。
艶のある美しい髪の毛の条件とは?
美しく艶やかな髪の毛の条件は大きくわけると2つあります。
1.髪の毛の表面のキューティクルがなめらかに整っている
キューティクルが乱れている髪の毛は、表面に脂質がありません。
つまり水分をはじかなくなるので、湿気により広がりやすく、絡まりやすくなります。
そのため、不揃いに見えてしまったり、光の反射で艶を出すこともできません。
この場合には、シャンプーやトリートメンとなどのヘアケア製品を利用して、キューティクルをなめらかにして、髪の毛の流れを整えるケアをすすめることが、髪の艶を取り戻す、はじめの一歩といえます。
キューティクルは、熱や紫外線、摩擦などの刺激によって痛んだり、はがれたりします。
ドライヤーの熱を懸念して自然乾燥させたり、髪の毛を洗って濡れたまま寝てしまうのもキューティクルを痛める原因です。
塗れている髪の毛のキューティクルは、非常にもろくなっていて剝がれやすい状態。
丁寧にタオルドライして、早く乾かすことが髪の毛の健康状態を保つのには有効です。
アラフォーくらいになると女性の髪の毛は本数が減ったり、細くなったりするだけでなく、キューティクルもとても剥がれやすくなります。
なおさら髪の毛を丁寧に扱うことが大切です。
また髪の毛のセットがしやすいからと、朝シャンプーするのも良くありません。
髪の毛を洗ってすぐの状態で紫外線にさらすと、もろくなっているキューティクルが痛む原因に。
毎日当たり前のようにしていたタオルドライのやり方に注意したり、紫外線から髪の毛を守ることを意識するだけでも髪の毛は必ず変化していきます。
2.髪の毛の土台である頭皮が健康である
髪の毛は加齢によってうねりやすくなったり、生え際がペタンとしてしまいがちになります。
この原因は、老化によって頭皮が硬く、薄くなってしまうことにありハリ・弾力を失って毛穴が歪んでしまうことにあります。
健康的な艶のある髪の毛を育てていくためには、髪の毛の土台となる頭皮のケアが重要です。
健康な頭皮は、1.代謝 2.保湿 3.抗酸化 4.血行促進 の4つのポイントを押えてケアしていくことがポイントです。
頭皮ケアの4つのポイント
1.代謝
お肌の本来のターンオーバーはおよそ28日周期。
年齢を重ねるとどうしてもターンオーバーは鈍り、角質が肌の表面に残ってしまい、皮脂汚れも毛穴に残ってしまいがちになります。
ターンオーバーを活性化させるには、毎日毛穴の周囲や髪毛の生え際にこびりついている皮脂汚れをしっかりと落とし、頭皮の表面を清潔に保つこと。
そうすることでターンオーバーは整い始めます。
そしてさらに有効なのが適度な運動です。
表情筋のない頭皮の血流は、心臓のポンプ機能頼り。
酸素や栄養分を運んでくれる血流を良くすることは、髪の毛の健康にもとても有効です。
ゆったりと湯船につかって汗をかくこともいいでしょう。
頭皮環境を清潔に保って、適度な運動や汗をかくことを心がけるだけでも1ヵ月程度で髪の毛の変化が実感できるでしょう。
2.保湿
顔を洗顔したあとは、入念に保湿ケアしているのに、頭皮はそのまま放置という人、とても多いんです。
頭皮も、顔と一緒で乾燥するとトラブルを起こしがちに。
また頭皮が乾燥してしまうと、そこに生えている髪の毛も乾いて艶を失うのは当然のことです。
抗炎症作用を持つ成分を配合した頭皮専用アイテムで、頭皮もしっかりと保湿しましょう。
ポイントは髪の毛に分け目をつくり、分け目に直接頭皮専用アイテムを塗布して、成分をじわじわと広げていくのがポイントです。
3.抗酸化
活性酸素を発生させないように、不規則な食生活や睡眠不足に気をつけましょう。
特に食事では抗酸化成分を、積極的に摂る様に心がけましょう。
お肌と一緒で、いくら外側からケアしていっても食生活が偏っていると、細胞のダメージ修復にはつながりません。
特にビタミンCは、抗酸化作用だけでなく、コラーゲンを作り出す材料にもなるので、頭皮のたるみ防止にも役立ってくれます。
4.血行促進
頭皮はマッサージやブラッシングなどで、血行を促進するようにしましょう。
紙を育てている毛母細胞には、栄養を送る毛細血管があります。
そのためブラッシングやマッサージで頭皮の血行が促進され、毛母細胞を活性化すると、艶やかな太くしっかりとした髪の毛をつくることにつながります。
シャンプーする際に、頭皮を意識的にもみほぐして血行促進することを習慣づけるようにしましょう。
髪の毛の寿命はおよそ4~6年です。
もしも今現在の髪の毛の艶が失われていても、正しい髪の毛のケア、頭皮ケアを継続していれば、新しく生えてくる髪の毛は健康な状態で育っていきます。
正しい髪の毛のブラッシング方法とは?
ブラッシングは、髪の毛と頭皮についたちいさなゴミやほこりを落とすという意味でもシャンプー前には必ず行うようにしましょう。
髪の毛を洗う前にブラッシングすると、ゴミやほこりを落とすだけでなく、頭皮の汚れも浮かせて落ちやすくする効果があります。
ブラッシングに使用するブラシは、静電気がおこらない素材であること、ほどよく柔らかいものを選ぶようにしましょう。
やわらかいナイロン製、豚毛、猪毛がおすすめです。
硬いブラシでのブラッシングは、かえって髪の毛や頭皮のダメージにつながるので、天然毛で硬すぎないブラシ選びがポイントに。
またブラッシングは頭頂部分からでなく毛先から少しずつとかしていくようにしてください。
ひっかかったりした場合には、手でゆっくりやさしくほぐしましょう。
無理にブラシを通すことは絶対に避けてください。
髪の毛の絡みが全てとれたら、頭皮のお手入れも忘れずに。
ブラシが頭皮にあたるように意識しながら、ポニーテールを縛るときのようにブラシを動かしていきます。
しっかりとしたブラッシングができていると、その後のシャンプーの効果も各段に向上します。
シャンプー、コンディショナーの選び方
シャンプーの基本は髪の毛自体を洗うというよりも、頭皮ケア。
どうしても髪の毛の表面についたスタイリング剤や汚れを落とすことばかりに気がいってしまいがちですが、本来は頭皮の余分な皮脂や汚れをしっかりと落とすことが目的なのです。
まずは、髪の毛と頭皮をシャンプーをつけずに一旦すすぎ洗いしましょう。
この時使用するお湯の温度は38~40度くらいがベスト。
熱すぎると逆に頭皮や髪の毛の乾燥を招いてしまうので注意が必要です。
シャンプーやコンディショナー選びのポイントは、シャンプーはしっかりと頭皮の汚れを落としてくれるもの、コンディショナーは髪の毛をしっかりと保湿するものを選ぶこと。
シャンプーはいったん手のひらにとって、お湯で倍量くらいに薄めてから髪の毛につけましょう。
※シャンプーは泡立ててしまうと頭皮にまで届きにくくなるので、あくまで薄める程度で。
コンディショナーをつけるときは浸透を高めるためにも、手のひらでじっくりと温めてから髪の毛につけるようにしましょう。
シャンプー後のタオルドライと頭皮の保湿
タオルドライは、きわめてやさしくけっしてこすることのないように、抑えるように行いましょう。
そして、必ず行ってほしいのが頭皮専用のエッセンスを使用した保湿です。
艶のある髪の毛を育てるためには、しっかりと栄養を取り込んで頭皮を健康な状態に導くことが必須です。
頭皮専用のエッセンスを使用する際は髪の毛をしっかりとかきわけて、頭皮に直接塗らなければならないため手はかかりますが、効果も抜群です。
注意しておきたいのが髪の毛を洗ったらすぐにタオルドライして、なるべく早く頭皮専用エッセンスをつけるということ。
頭皮も顔と同じで、洗った直後は一時的にバリア機能が低下しています。
この状態で放置したり、何もつけずにドライヤーの熱にさらされてしまうと頭皮のダメージをすすませる原因に。
できれば仕上げに頭皮マッサージを行うことも習慣づければ、顔のリフトアップ効果も期待できます。
ドライヤーの使い方
ドライヤーの熱で髪の毛が痛んでしまう・・・と思っている人は多いものですが、痛む原因は間違ったドライヤーの使用方法にあります。
ドライヤーの間違った使用方法
・手で髪の毛を揺らしながらドライヤーをあてる
・ドライヤーと髪の毛の間隔が20センチ以内
・頭皮に風が直接あたっていない
・頭を下げて後頭部から上へと乾かしている
・温風のみで冷風は使用しない
・3秒以上同じところに風をあてている
大切なのは、まず頭皮を乾かすという意識をもつこと。
そして動かしていいのはドライヤーのほうだけ。
塗れている髪の毛を手でバサバサ動かすと、摩擦が起きるため髪の毛が痛んでしまいます。
またドライヤーの向きは必ず上から下に。
キューティクルのウロコ状の構造に合わせるようにしましょう。
頭皮が完全に乾いて、髪の毛も8割がた乾けばドライヤーは終了してかまいません。
最後に天然毛でできたブラシで髪の毛をとかすと、まとまりもでて艶もアップします。
ヘアオイルやローションも活用しよう
毛穴も詰まっていないような健康な頭皮なのであれば、ブラッシングだけでも頭皮の皮脂が毛先にまで行き届き、髪の毛全体に艶が出ます。
しかしながら多くの人の毛穴は詰まっており、皮脂が固まってしまい出てこられないので、頭皮も髪の毛も乾燥して艶を失っている・・・というのが実際のところ。
そんなときは、ヘアオイルやローションなどの乾いた髪の毛に使用できるトリートメント剤を活用しましょう。
髪の毛のうねりや広がり、反対にボリュームアップや艶やかさの向上など、目的に合わせて選んでみましょう。
このようなトリートメント製品を使用する際は、髪の毛の表面だけにつけるのではなく、手のひらだけでなく指の間にもなじませて「てぐし」のように通して馴染ませましょう。
それでも薄毛や抜け毛に悩むなら
これだけの髪の毛や頭皮ケアを実践しても髪質の改善どころか、薄毛や抜け毛の悩みが解消しない、という人もいます。
そんな時はクリニックでの治療を視野にいれてもいいかもしれません。
45歳以上くらいで訪れる更年期が原因となり、髪の毛の艶がなくなったり、薄毛、抜け毛に悩む女性は急増します。
これらの原因はホルモンバランスと頭皮の血流の低下。
最近では、薄毛治療や抜け毛に関して専門的な治療を行うクリニックも増加しています。
自分なりにケアしても改善が見られず、頭皮のトラブルも繰り返しているようなら一度カウンセリングだけでも受けてみましょう。