様々なダイエットを試みているのに、なかなか痩せられない。
もしかして痩せられない原因は睡眠にあるのかもしれませんよ。
睡眠不足や質の低い睡眠は、代謝があがらないのでどうしても痩せにくくなるのです。
睡眠なら毎日取ってます!という人でも、もう一度見直してみて。
目次
睡眠とカロリー消費、代謝の関係
良い睡眠をとると痩せると聞いても、毎日眠っているしどういうことなの?
と思う人は多いかもしれませんが、睡眠不足が続くと太ると聞くと思いあたる節があるのでは?
睡眠中は痩せるためにとても重要なホルモン分泌が行われています。
それは、細胞の修復を担う「成長ホルモン」と糖分の分解をしてくれる「コルチゾール」。
そしてその他にも睡眠は、脳内情報の整理など「脳のメンテナンス」もしています。
これらの一連の働きでの消費カロリーは1晩約300kcal程度といわれています。
しかし、睡眠時間が短すぎるとこの消費カロリーは1/3にもなってしまいます。
この状況が1ヵ月も続けば、消費される予定だったカロリーを脂肪に換算すると、1kgも太る計算になるのです。
そして、睡眠不足が太る理由はこれだけではありません。
食欲を抑制する「グレリン」というホルモンは、睡眠不足によって増加します。
そのため夜ふかししていると、何か口にしたくなってしまうというわけ。
睡眠不足が太ることにつながるとは、驚くべき事実であるともいえますが、逆手にとってきちんと良質の睡眠をとることで「痩せ体質」をも作り出せるということになります。
睡眠障害に悩む方が治療を受け、よく眠れるようになると「痩せた」という話はよくあるそうです。
わたしはきちんと眠れている?睡眠不足のサインとは?
毎日眠っていますよ。
そう皆さん、思いがちですが実際に正しい睡眠をとれている人はとても少ないんです。
特に女性に見られがちなのが、特にやることもなく早く眠ればいいのに何となく起きていたり、休日は二度寝をして睡眠時間だけを引き延ばしてしまう、という行為です。
睡眠を正しく取って痩せる、つまりダイエット効果を期待するのであれば、睡眠時間だけでなく「質」を向上させることが重要です。
睡眠不足になると脳は何等かの警告を出してきます。
以下のような項目に当てはまるのなら、あなたの睡眠は足りていないかもしれません。
・夜中にお菓子を食べてしまう→食欲増進ホルモン、グレリンの増加
・些細なことに腹が立つ→脳の覚醒度低下
・飴を噛んでしまう→セロトニン不足
・物忘れが増える→脳の情報処理能力の低下
・机の上が散らかってしまう→脳の情報処理能力の低下
これらはどれも睡眠不足によって、脳や体が悲鳴を上げているサインです。
睡眠不足によって脳機能が低下したり、ホルモン分泌や脳内物質の分泌が乱れると生活にも支障をきたします。
ダイエットにもなる良質な睡眠とは?
きちんとした睡眠をとって痩せ体質をつくるための最重要点は、脂肪燃焼力のある成長ホルモンをきちんと分泌させることです。
成長ホルモンは眠りはじめの3時間、深い睡眠状態にあるときに分泌されています。
この成長ホルモンの分泌がスムーズに行われると、その後に続くコルチゾールの分泌も整っていきます。
質のよい睡眠をとるために重要なのは体温コントロール。
また太陽の光や室内に存在する様々な光の浴び方、寝室の環境も大きく関わっています。
痩せ体質をつくる睡眠ダイエットの5つのポイント
自分では何の気なしにしていることでも、実は睡眠の質を下げる要因になっていることも。
意識して睡眠サイクルを整えれば、睡眠ダイエットもおのずと成功します。
痩せ体質を睡眠で作り出す
1.睡眠は痩せる時間と考える
睡眠を疲れをとるための休息ではなく、体の細胞を入れ替え脂肪を燃焼させ体の全てのバランスを整える、アクティブな行為だと捉えましょう。
良質の睡眠をとれば、痩せ体質になっていくだけでなく、お肌がキレイになるなど美容面でも嬉しい効果が。
そして、日中の仕事の集中力も増します。
2.決めるのは「起きる時間」
私たちの体内時計は、朝日光を浴びた瞬間にリセットされています。
これが睡眠にもかかわってきます。
眠りにつく時間を毎日同じに決める、ということは実はほとんど意味がありません。
また眠る時間を決めてしまうと、早く眠れる日も「まだ時間ではない」と無駄な夜更かしをしてしまいがちに。
大切なのは、朝起きる時間を毎日一定に決めることです。
朝、日光をしっかりと浴びればセロトニン分泌も整い、睡眠時のコルチゾールがしっかりと分泌されれば脂肪燃焼率も高まります。
3.朝の目覚ましは使わない
成長ホルモンと並んで重要なコルチゾール。
コルチゾールは明け方に分泌され、糖分を分解しながら血糖値を上昇させ体が起きる準備をします。
朝、目覚ましにばかり頼っていると、体自体が目覚める準備をしなくなるのでコルチゾールの分泌も十分にされなくなります。
目覚ましはなるべく使わないほうが理想的。
心配な人は使ってもいいけれど、眠る前に何時に起きるのかしっかりと頭の中で数回唱えて眠ってみましょう。
自然と毎日同じ時間に起きられるようになれば、睡眠中のダイエット効果もあがります。
4.3・3・7睡眠法
以前、記事でもご紹介した3・3・7睡眠法。
ポイントは眠りについた最初の3時間で、成長ホルモンをしっかりと分泌させること。
体温の変化やコルチゾール分泌の時間帯を踏まえると、夜中の3時までには必ず眠りにつくようにしましょう。
そして気になる睡眠時間は、6.5時間から8時間が最も痩せ体質を作り出すといわれています。
実際のデータでも、6.5時間から8時間睡眠をとっている人が最も肥満度が低かったそうです。
5.就寝前は胃を空に
私たちは体の深部体温が急激に下降したときに眠ると、深い眠りを得ることができます。
遅い時間に食事をしたりすると、胃腸の活動で内臓温度が下がらないので眠りが浅くなってしまう原因に。
そうなると成長ホルモンの分泌も抑えられ、コルチゾールの働きも低下するので太ってしまうのです。
就寝前は、食べたものの消化が終わっていることが重要です。
夕食は就寝の2時間前には済ませましょう。
空腹すぎて眠れないからと寝酒や夜食を摂るのは絶対にNG。
よく眠れるといわれた「ホットミルク」も、消化の負担になります。
良質な睡眠をとる10の方法
睡眠の質を上げるちょっとした心がけを
①朝はきちんと日光を浴びる
夜、しっかりと眠るために欠かせないのは朝陽を浴びる「体内時計」のリセット。
朝陽を浴びることで眠気物質「メラトニン」の分泌を止め、朝食を摂ることで体はしっかり目覚めます。
朝陽を浴びると一日の体温変動も整い、起床して14時間後に再度メラトニンが分泌され、自然な眠気を感じられます。
②眠れない夜は頭を冷やす
心配事やストレスでなかなか眠りにつけないときは、「眠れなくてもいい」と開き直る方がベター。
そして冷凍庫などでひんやりと冷やしたタオルを枕にあててみましょう。
脳の温度が下がり、物理的に考え事が出来ない状態に導くので眠りにつけます。
③夕方のうたた寝は避けよう
仕事終わりの電車移動などでうたた寝するのは避けましょう。
メラトニン分泌が増え、体温が下がり始めると眠くなるのが人間です。
18時から20時には、それらが同時に起こります。
そのため帰宅時の電車内でウトウト・・・なんて人も多いものですが、夜の睡眠の質を上げるためにはぐっと堪えましょう。
④入浴は就寝の1時間前に
深い眠りを得るためには、体の深部温度が急激に下降したときに眠りに入りたい。
この状況を作るために、入浴を上手に活用しましょう。
就寝しようと思う1時間前に入浴すれば、体温が一旦上昇し下降するタイミングで眠りにつくことができます。
早く入浴しすぎると体温が下がりすぎ、入浴後すぐに布団に入ると体が温まりすぎたままなので逆効果に。
入浴後は足首を保温して、足の裏から熱を放出することを意識しましょう。
⑤就寝前は筋トレより呼吸トレ
就寝前に運動をすることで体温を上げるのもひとつの方法。
でも腹筋や激しいエクササイズをしてしまうと、体が活動モードになってしまうので逆効果です。
就寝前の運動はストレッチかヨガなど軽いものにしましょう。
また仰向けになって腹式呼吸することもおすすめです。
就寝時の呼吸は腹式呼吸と似ているので、体自体を眠りへと導きやすくもなります。
お腹が膨らむように意識して鼻からゆっくりと息を吸い、口から細く息を吐く。
こんな呼吸トレを是非試してみましょう。
⑥就寝前はPC、スマホは触らない
PCやスマホから出されるブルーライトはメラトニン分泌を妨げます。
また蛍光灯にも注意が必要。
夕方以降はなるべくブルーライトを避け、眠るときには部屋を真っ暗にしましょう。
小さなオレンジの電球だけつけたまま眠ると、肥満度が2倍にもなるという研究結果もあるそうです。
⑦布団よりベッドがよい
布団よりベッドがよいその理由は、床にちかいとホコリなどの眠りの妨げになるものが多くあるから。
布団を使用している場合には、空気清浄機などを使用するとよいでしょう。
そしてマットレスは寝返りのうちやすいものを選ぶこと。
しっかりと腰を支えてくれることが重要です。
また枕選びも高すぎても低すぎてもよくありません。
枕選びも寝返りがうちやすいものを使いましょう。
⑧ベッド周りには物をおかない
リモコン、スマホなど眠るときはベッド周りから排除しましょう。
ベッド=ゆっくりと眠る場所、という部屋の中でも別枠で使用するようにしましょう。
⑨10分~20分のお昼寝を
14時くらいになると脳の覚醒が一旦低下するので、眠気が訪れます。
夜に最良の眠気のピークを持っていくには、お昼休みのうちに短いお昼寝ができるといいです。
例え眠気がなくても10分ほど目を閉じてゆっくりと過ごしましょう。
⑩寝酒はしない
眠れないのでお酒を・・・という人も少なくはありません。
ぐっすり眠れると勘違いしている人もいますが、アルコールが分解されるときに出るアセトアルデヒドには覚醒作用があります。
そのため夜中に目が覚めてしまう原因にも。
アルコールにどんどん体が慣れてしまうと、その飲む量も増え更に眠りが浅くなるという悪循環になります。