睡眠不足が続いたり、ぐっすりと眠れずにしっかりと「睡眠」で一日をリセットできないでいると、イライラや集中力・体力の低下など、様々なトラブルが。
ぐっすり眠ることは、疲労回復だけでなく「感情の修復」の役割も担っています。
ポイントは、肉体だけでなく脳もしっかりと休息させること。
なんだか不調、いつも怠い、など感じたらまずは「睡眠」を見直してみて。
目次
ぐっすり眠る「快眠」のメリット
眠りの浅い毎日が続いていると、感情の修復がきちんと行われていないことも。
朝、起きた時にすっきりとしないようなら、決していい眠りであるとは言えないのです。
目指すべくは、普段の生活にもメリットをもたらす、ぐっすりとした眠り「快眠」です。
快眠ポイントは、
①眠りに入るときがスムーズであること
②寝起きがすっきり爽快であること
③活動的に元気よく過ごせること
この3つの項目をクリアしていれば、あなたは快眠できているということになります。
そして、ぐっすりと眠ることによって女性にはたくさんのメリットも。
まず、睡眠中に肌細胞が再生、修復されるためお肌の調子がよくなります。
そのうえ、食欲を抑制するレプチンと食欲を促進するグレリンのバランスが上手く取れるようになるので食欲のコントロールも可能に。
また、目覚めの良い状態で朝陽を浴びるとセロトニンの分泌が活性化します。
幸せホルモンともいわれるセロトニンは、しっかり出すことで夜になってからの眠りの質を向上させます。
そしてこれらのメリットの積み重ねから、精神が安定し人間関係や恋愛すらも良好に。
更には、体内時計が整うことで体温や血圧も安定し、朝からアクティブに活動的に過ごせるようになります。
まさに、美容にも健康にも良いことずくめ。
美しくいるためにも、健康でいるためにも、人間に大切なのはやはり「質のよい睡眠」。
今晩からぐっすりと眠れるように、睡眠のメカニズムを知っておきましょう。
あなたは本当にぐっすり眠れているか?
睡眠セルフチェック
・いつも寝る時間がバラバラ
・すぐに寝付けない
・夜中に何度もおきてしまう
・起きるべき時間より早く目覚める
・目覚めたとき「よく寝た」という満足感がない
・しょっちゅう二度寝してしまう
・やる気が出ない、集中力に欠ける
・イライラしたり憂鬱になりがち
・休日の起床時間は平日より2時間以上遅い
・寝る直前までスマホ、テレビを見ている
・15時以降になるとうたた寝することがある
・昼間にどうしようもない眠気におそわれる
このうちに2個以上当てはまるものがあるのなら、あなたはぐっすりと眠れているとはいえません。
しっかり改善していきましょう。
睡眠の基本的なメカニズムを知ろう
睡眠は、浅い眠りの「レム睡眠」と深い眠りの「ノンレム睡眠」を繰り返すことで構成されています。
そして、ノンレム睡眠は深さによってさらに4段階あり、深くなればなるほど休息効果も高まります。
出典:ぐっすり快眠、快適ライフ
束の間の昼寝や移動中のうたた寝などは、短時間の割にスッキリ感があるもの。
しかし、ノンレム睡眠の段階としては1~2程度と休息できているわけではないのです。
子供であれば、すぐ起きなくちゃ・・・などのストレスはないので、例え昼寝であっても深い眠りに入りますが、通用はノンレム睡眠の3~4段階まで到達するのは夜の睡眠のみです。
一番深い眠りの3~4の状態を「徐波睡眠」といい、睡眠がこの深さに入ると脳や体の修復を行う成長ホルモンが分泌されます。
しかし、眠りに入った約90分後に訪れる「第一次睡眠周期」のノンレム睡眠中に徐波睡眠に到達することが成長ホルモン分泌の条件。
最初のサイクルで成長ホルモンが出ると、それが引き金となり次の第二睡眠周期でも分泌が誘発されるため、回復効果の高い良質な睡眠を得るためには最初の90分がとても重要なのです。
それでも、睡眠後半は睡眠段階2ととレム睡眠が多く出現するので、成長ホルモンの分泌は少ないものの、疲労回復効果を得ることは可能です。
夜ぐっすり眠るための基本的習慣をマスターしよう
ぐっすり眠るには、朝からの行動がカギ
1.朝陽をたっぷり浴びよう
体温や消化器がそれぞれの体内時計にそって機能しています。
つまり、そのリズムに合わせて眠るようにすると目覚めもスムーズに。
体内時計は「光」と関係が深く、朝陽を浴びて1度リセットすることで目覚ましホルモンであるセロトニンが分泌され、活動スイッチがオンになります。
その15時間後には、眠りを促すメラトニンが分泌されるので、どんなに遅くても9時までには朝陽を浴びましょう。
また目覚まし時計のかけかたにもポイントがあります。
起きたい時間の30分前や目覚ましのスヌーズ機能を使用するのはやめましょう。
二度寝をしてしまうと、深い眠りに入ってしまうことがあり、逆に起きるのが辛くなります。
目覚ましは、起きたい丁度の時間に1回だけかけるようにしましょう。
そして、朝食にはセロトニンを作るたんぱく質と乳製品を摂る様にこころがけて。
2.日中はこまめに体を動かそう
オフィスでの仕事は、脳は疲れているのに体は疲れていない、ということも。
日中に体をしっかりと動かしていると、夜深い眠りを得ることができます。
オフィスでは、違う階のトイレに階段で移動したり、帰り道は一駅歩く、遠くのスーパーに寄って帰る、など意識的に体を動かすよう努力しましょう。
夕食は、19時くらいから食べ始めるのが理想です。
消化不良のまま眠りに入ると、体温が下がらず寝つきが悪くなります。
そのうえ、脳に血液が回らずにきちんと回復することができなくなってしまいます。
食べ物の消化には3時間から5時間ほどかかります。
食材としておすすめなのは、自律神経の安定を促すビタミンB12を含む豚肉や大豆、鎮静作用や疲労回復に役立つ硫化アリルを含む玉ねぎや生姜。
3.眠りに入る1時間前からしておきたいこと
ぐっすりと眠るためには、急に寝ようとせずに1時間ほどかけてゆっくりと眠る準備をしていきましょう。
眠りに入る一時間前になったら、少しずつ照明を暗くしましょう。
30分前は「50ルクス」程度の明かりがよいといわれています。
ちなみに50ルクスは文字が読めるか読めないか程度の暗さです。
照明を落としたらスマホやテレビは見ないように。
静かな音楽を聴いたり、アロマを炊くなどしてリラックスした時間を過ごしましょう。
ブルーライト対策を考えるならLEDライトでも赤味のある照明を選ぶことも重要です。
そしてジャージやスウェットではなく、眠るときにはパジャマを着ましょう。
放湿性や吸湿性に優れた綿やシルク素材がおすすめ。
マットは体が沈みすぎず、浮きすぎない適度な硬さを選びましょう。
掛け布団は、体との隙間があかない羽毛布団がいいでしょう。
ぐっすり眠るためには、快適な環境づくりも重要なのです。
どうしても眠れないときの緊急対策は?
あせればあせるほど眠れないもの。そんなときの4つの対策
1.目と耳をあたためてほぐす
日中酷使されがちな目と耳を温めてほぐしてあげると、リラックスした状態へと導くことができます。
目元には専用の温熱シートなどを使用してもいいし、ホットタオルで温めてもOK。
そして、迷走神経という臓器を走る神経が耳にも枝を出しているので、手で包み込むようにして耳を温めると臓器の自律神経系にも働きかけ、より体も心もリラックスできます。
子宮や卵巣部分に湯たんぽをあてるのも効果的です。
2.リラックスできる音楽を聴く
眠れないときに聞いてほしいのは、やはりクラッシック。
なかでもぐっすり眠るのに適しているのは「シューマン」作曲のトロイメライが効果的。
実際にトロイメライを聴くと、交感神経の働きが下がってリラックスできるというデータもあるとか。
暗く照明を落とした部屋で聴けば、じっくりと癒されることができます。
3.筋弛緩ストレッチを「軽く」してみよう
眠る前には、血流を促進する程度の軽いストレッチが効果的です。
寝る前にベッドの上で仰向けになった状態で、空飛ぶモモンガのように手足を広げ力を入れて10秒キープ。
その後一気に脱力します。
これはイスに座っていてもできるストレッチです。
その場合には、顔も体もきゅーっと縮めて筋肉を収縮させ、そこから一気に脱力しましょう。
一度力を入れることで、脱力したときのリラックス効果が向上します。
4.ミツバチ温熱法
敵が近づくと一気に体温を上げて、威嚇するミツバチ。
そんなミツバチの性質を模倣してできたのがミツバチ温熱法です。
ゆっくりと呼吸しながら、「手、足先が温かくなっている」と自己暗示をかけます。
意識を集中して自律神経を訓練することで徐々に、手や足の末端を温かくすることができるように。
この状態になれば、体内の深部体温が外へと逃げようとするので、体温が少しずつさがり自然と眠気が訪れます。