母子手帳はいつからどこでもらうの?
妊娠が分かったけど、母子手帳、つまり母子健康手帳をいつ、どこでもらうのかって知らない女性も多いんです。
妊娠したらまず手にしてほしい、母子健康手帳、そしてその役立つ使用方法についてまとめます。
母子手帳はいつもらう?
母子手帳(母子健康手帳)は、病院で妊娠を確認したらすぐにもらいに行きましょう。
母子手帳は、安全かつ快適な妊婦生活を送っていくためにも、妊娠11週未満にはもらうのが理想的。
妊娠が確定したら、なるべく早い段階で母子手帳をもらいに行きましょう。
特にいつまでにもらうべき、という期限はないものの、受け取りが遅くなると妊婦健康診査受診票が十分な回数分使用できなくなるなど、サービスが十分に受けられなくなることもあります。
母子手帳はどこでもらうの?
母子手帳(母子健康手帳)は、保健所または市区町村役場などで交付されています。
各所の受付で、妊娠届用紙を受け取り必要事項を記入して提出すると、母子手帳が受け取れます。
自治体によっては、医師の証明書や印鑑を必要とする場合もあるので、まずは事前に確認を。
母子手帳には毎回の健診での数値を記入
妊娠すると健診のたびに尿検査や血圧測定、内診、と色々なチェックを受けることになります。
母子手帳には、その度に検査結果の数値などが記入されていくようになっています。
一体どのような項目があるのでしょうか?
母子手帳に記入される項目
1.尿糖
妊娠糖尿病を早期に発見するために、尿検査によって尿糖の量をチェックします。
尿検査で糖が検出されなければ「-」マイナス、糖が出ていた場合には「+」プラスや「++」などその糖の量に応じて母子手帳に記録されます。
もしも検査結果に問題がある場合には、血液検査も行い、血中糖度を測定します。
糖尿病になってしまうと、感染症などを引き起こしやすくなるので十分な注意が必要です。
2.血圧
血圧は毎回健診の際に測定します。
妊娠中は、血圧が低い場合は心配なことはそれほどありませんが、高い場合には注意が必要です。
血圧の最高が140mmHg、最低が90mmHg以上の場合には、妊娠高血圧症候群の可能性も・・・。
その場合は更に詳しい検査が必要になり、薬の処方や食事療法などをうけることもあります。
3.浮腫(むくみ)
脚のすねを手で押して、凹み具合で浮腫があるかどうかをチェックします。
凹みが戻らない場合には、「+」や「++」と記入され注意が必要になります。
妊娠中、後期にむくみがでるのは自然減少でそれほど心配いりませんが、万が一急に全身にむくみが出た場合には注意が必要です。
4.尿たんぱく
尿検査で尿にたんぱくが出ていないかをチェックします。
たんぱくが出ていなければ「-」、出ている場合は「+」プラスや「++」などそのたんぱくの量に応じて母子手帳に記録されます。
もしも、一度「+」が出てしまっても、次の検査で「-」に戻れば心配はいりませんが、「+」が継続してしまうとこれもまた妊娠血圧症候群の可能性が出てきます。
また、「±」はたんぱくがごく微量でていることをあらわしています。
5.妊娠週数
健診時の妊娠週数も母子手帳に記録されます。
妊娠期間を40週とみて、週単位で妊娠経過をあらわしています。
記入方法は、産院によって15週と書かれたり、15w3dや、15w3Tと書かれる場合もあります。
wはweekで週を、dはdayで日数を(Tはドイツ語のTagで日数)あらわしています。
6.子宮底長
子宮底長は、妊娠初期には測定しません。
妊娠4~5か月くらいから計測しはじめる項目です。
子宮底とは、子宮の一番上端のことを指し、子宮底長は恥骨の最先端から子宮底までの長さを示しています。
羊水の量や胎児の発育を調べるために測定しますが、誤差がでやすいのでこの数値だけで発育状態を判断することはありません。
7.腹囲
腹囲も妊娠初期は測定しません。
妊娠4~5か月くらいから計測しはじめる項目です。
おへその位置でお腹周りを測定します。
母体の脂肪もあり、胎児の大きさと腹囲はあまり関係がないうえに、誤差がでやすいので最近では測定しない産院もあります。
8.その他特に行った検査(含ヘモグロビン)
この項目は、特別な検査を行っていなければ空欄のままなこともあります。
含ヘモグロビンとは、貧血検査を指します。
ヘモグロビン(血色素)濃度が11g/dl未満だと妊娠性貧血と診断されることもあります。
これは、赤血球のヘモグロビンが不足することで起こる鉄欠乏性貧血であり、鉄剤を処方されたり食事指導をされることがあります。
9.体重
妊娠中の急激な体重の増加は、様々なトラブルの原因になるので、健診時は毎回、前回からどのくらい体重が増加しているかをチェックします。
妊娠中は胎児、羊水、胎盤はもちろん、母体の血液や体液、皮下脂肪も増加するので、一定値の増加は必要です。
体重が順調に適度に増えているかを経過観察していきます。
10.特記指示事項
お腹が張ったり出血があった場合に行った処置や、仕事に関することや安静にすること、カロリー制限、減塩食事指導など、大切な妊婦さんへの特記事項が記入されます。
また次回の健診日を記入する場合もあります。
11.梅毒血清反応、B型肝炎抗原検査
これらの検査は妊娠初期に行われます。
1回の血液検査で、双方の感染有無がわかります。
梅毒は性感染症のひとつで、感染すると流産や早産を引き起こす原因になることもあります。
B型肝炎はウイルス性の肝臓病で、ウイルスを持っている人が妊娠すると症状がでていなくても、出産時に胎児に産道感染することがあるため、事前に調べておくのです。
これらの検査料は自治体での負担をしてくれるところが多いようです。
母子手帳には自分で記入するページも
母子手帳(母子健康手帳)には病院や産院で記入してもらう項目以外にも、妊婦さん自身が記入するページもあります。
表紙をめくってすぐにある氏名記入ページや「妊婦の職業と環境」、「妊婦の健康状態等」といったページがそうです。
これらは万が一、救急搬送されたときなどに母体と胎児を知るための貴重なデータになります。
そして赤ちゃんが生まれてからも、赤ちゃんの成長を記録することができ、予防接種のスケジュールづくりにも大いに役立ちます。
母子手帳(母子健康手帳)を手にしたら、じっくりと最初から最後まで目を通し、自分で記入する項目はしっかりと時間とともに埋めていきましょう。