口回りに赤く、軽いかゆみを伴う水疱が群れのようにできてただれている・・・
ピリピリ、チクチクとした痛みももちろん不快ですが、口唇ヘルペスはその見た目も嫌なもの。
とても疲れが溜まってしまったり、ストレスを強く感じたときなどに出やすい口唇ヘルペス。
放置しても、いずれ治るため自覚のない人もわりといます。
本当はウイルス性の伝染病!
そう言ってしまうと、随分怖いイメージですが、口唇ヘルペスはとってもポピュラーな病気のひとつです。
現代の若者の間ではだいぶ減っているといわれていますが、5割くらいの人は感染していてウイルスを保有しているともいわれています。
口唇ヘルペスの正体や感染についても、詳しく知っておきましょう。
口唇ヘルペスってどんな病気なの?
口唇ヘルペスの口唇とは、唇だけでなく口内までも含む口回り一帯のことを指します。
病原体は、単純ヘルペスウィルスで、一度感染すると神経細胞に寄生し、潜伏します。
そして、何度も再発するのが最大の特徴。
まず、口の周辺がピリピリしたりチクチクしだし、半日くらいで赤く腫れ、2日後くらいに水疱ができます。
この水疱の中にはたくさんの単純ヘルペスウィルスが存在しているため、水疱が破れたところに粘膜が接触すると感染してしまいます。
長くても10日もすれば、かさぶたのようになり治りますが、まれに重症化してしまうことも。
また、口内炎だと思っているものが実は口唇ヘルペスだという場合もあります。
口唇ヘルペスはどんなときに出るの?
口唇ヘルペスは風邪をひくと発症しやすいといわれています。
これは免疫力が低下して、ウイルスが暴れだす引き金となってしまうため。
風邪で熱が出ると発症しやすいことから、昔は熱の華などとも呼ばれていました。
その他にも、疲労や過度のストレスも注意が必要。
また、海水浴やスキーなどで日光に当たりすぎた場合も発症してしまうことがあるようです。
女性に限って言えば、女性ホルモンとも関係があり生理前になると発症してしまうという人もいます。
そして、副腎皮質ホルモン剤や免疫抑制剤などの服用、胃腸障害も発症の原因に。
まとめて考えると、何らかの原因で免疫力が低下した時に潜伏していたウイルスが活性化してしまう、といえます。
口唇ヘルペスは発症したら病院へ
口唇ヘルペスは、免疫力が高いと感染しても発症しないことがあります。
そのため、自覚したのが再発したときだった!ということも少なくありません。
初めて感染したときは、重症化しやすいものですが、口唇ヘルペスは自分では初感染なのかそうでないのか判断しにくいもの。
症状が出たら、病院で診てもらうことが重要です。
特に、アトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルを抱えている人は重症化しやすいので気を付けましょう。
そして、また口唇ヘルペスだ、と安易に構え放置せずに、適切な治療を受けて早く治すのが一番!
他の人にうつしてしまうリスクを減らすためにも、皮膚科でしっかりと飲み薬を処方してもらうのが早く治すコツです。
口唇ヘルペスを再発させないためには?
口唇ヘルペスのウイルス保有者は、平均すると1年に2回ほど口唇ヘルペスを発症します。
再発を防ぐためには、丈夫で抵抗力のある体づくりが最大のポイントに。
生活は規則正しく、休息はしっかりととるようにこころがけましょう。
精神的、肉体的にもストレスはためないようにすること。
これはやはり、健康でいるためには基本中の基本です。
そして、胃腸に負担をかけすぎる暴飲暴食も注意が必要。
適度な運動を習慣づけて基礎体力を高めておくことも再発を防ぐために大切なことといえます。
再発を何度も繰り返してしまう人なら、なんだか口唇ヘルペスが出そうだな・・・と予感がすることもあるはずです。
怪しいな、と思ったらその段階で受診しましょう。
それが早めに治すコツです。
口唇ヘルペスの感染を避けるには?
皮膚には、バリア機能がありますが粘膜はむき出しの状態。
なので、すべてを吸収してしまいます。
口唇ヘルペスの感染は、粘膜の接触によるものです。
症状がまったくなくなるまでは、他の人への配慮が必要です。
発症時は、恋人とのキスはもちろん、タオルやグラス、食器の共有も気を付けましょう。
関節的な感染はいつ、どこで起こるかわかりません。
患部に触れてしまったら、すぐに手を洗いましょう。
特に注意したいのは、新生児への接触。
とても免疫力が低いのでキスしたり、頬ずりすることも発症時には絶対に避けましょう。