突然ですが、あなたが日本人であるなら「ヨゴレ腸」である可能性は非常に高いです。
なぜなら、現代の日本人の9割は腸に何らかの不調を抱えているといわれていますが、自分の腸にトラブルが起きていたり不調であるという自覚があるのは、3割程度の人にしか過ぎないんだそう。
つまり残りの6割の人は、自分はまったく腸トラブルには関係ないと思い込んでいることになります。
「ヨゴレ腸」、あなたは大丈夫?
目次
ヨゴレ腸ってなに?
ヨゴレ腸とは、文字の通り食物繊維が足りずに腸に老廃物や毒素がたまって腸が汚れた状態をさします。
ヨゴレ腸になっていると、免疫力の低下・肌荒れなど様々な不調があらわれてきます。
腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスを考慮し整えていくのなら、乳酸菌と食物繊維を一緒に摂取することが重要です。
現代の女性に食物繊維が足りない理由
現代の女性は、仕事を持つ人が圧倒的に多く、専業主婦であったとしても子育てや家事などで多くのストレスを抱えています。
ストレスは自立神経の働きを弱らせてしまうので、結果的に腸の運動や消化吸収能力を低下させてしまうことに。
また、不規則な生活で1日1食とか2食しか食事を摂らず、睡眠時間も日によってまちまち・・・
これは更に腸の運動能力低下を促進させます。
そして一人暮らしの女性に多いのが、自炊はパスタやどんぶりものなどで簡単に食事をすませてしまい野菜不足に陥っているパターン。
そのうえランチを簡単に済ませたいからとファストフードに手を出していたら最悪!
ファストフード自身の栄養価を省いて考えても、「早食いの習慣」は食物繊維不足を招きます。
食物繊維不足はこうなる!
食物繊維不足はこんな症状を生む
食物繊維は、いわば腸を大掃除してくれる働き者。
食物繊維が足りていないと、老廃物も毒素も腸に溜まったまま排出されなくなってしまいます。
また、食物繊維不足は便の量も少なくなるため、腸はきちんと「ぜんどう運動」しなくなります。
ぜんどう運動をしっかりしなくなった腸は、消化吸収力が低下してビタミンなどの必要な栄養素が体内に取り込まれにくくなり、免疫力の低下や肌荒れをおこすというわけです。
更には、腸内の毒素が血液にのって全身をめぐるため呼気や体臭が臭くなることも。
ヨゴレ腸を改善する4つの栄養素
1日3食しっかり、は鉄則!
①食物繊維
食物繊維の中でも、不溶性食物繊維は便の「かさ」を増加させ、腸のぜんどう運動を活発にします。
その一方で、水溶性食物繊維は腸内の毒素を吸着、排出してくれます。
そして、食物繊維は腸内の善玉菌の「エサ」にもなってくれます。
②水分
不溶性食物繊維を摂取したら、意識的に水分も多めに摂らないと便が硬くなってしまいます。
便秘の原因にもなるので要注意。
そして水分は腸内の毒素を薄めてくれる働きもあるので、悪玉菌の繁殖を抑えることにもつながります。
③乳酸菌
乳酸菌からできる乳酸や酢酸は腸のぜんどう運動を活発にします。
悪玉菌の繁殖も抑え、悪玉菌が作り出した毒素を無力化させてしまうチカラももっています。
④オリゴ糖
善玉菌であるビフィズス菌のエサになるオリゴ糖は、善玉菌の増加を促進してくれます。
ショ糖などと違って、低カロリーであり虫歯にもなりにくい優れた甘味料といえます。
さらに、カルシウムの吸収を促してくれる働きももっています。
脱!ヨゴレ腸。理想的な「便」も知っておこう
自分は便秘ではありません、という人でも腸にはなんらかのトラブルが潜んでいることが多いもの。
腸の状態を知るのには、便の回数よりも便の状態をしっかりと確認することが重要です。
毎日、きちんとお通じがあっても、便が細かったり、コロコロした便だったり、色が黒っぽかったりしたら注意して。
また排便後もすっきりしなかったり、ガスが溜まっている感じがするならヨゴレ腸であると思った方がいいかもしれません。
健康的で理想的な「便」は、1日にバナナ2~3本分くらいの質量で、色は黄色がかった茶色です。
そして、排便後はお腹がすっきり爽快に。
排便後は、便の状態をきちんと自分の目でチェックする習慣をつけましょう。
理想的な食事は?
やはり、食物繊維豊富な理想的な食事を追及すると、「昔ながらの和食」が答えです。
食物繊維は1日に20gの摂取が目標量として定められていますが、この量をクリアするのはとても困難。
食生活を昔ながらの味噌汁、納豆、根菜、海苔、玄米ご飯をメインにして生活していけば、自然と食物繊維摂取量は増加します。
現在の日本でも、食物繊維不足が取りだたされるのは30代くらいまでの若い女性。
50代以上の年配女性は、食物繊維摂取量が多いとされていますが、これはまさに、この昔ながらの和食を好む傾向にあることが要因といえます。
なかなか根菜の煮物を作ったり、お味噌汁を作るのは若い女性には面倒なこともあるかとは思いますが、お休みの日にしっかりと和食をつくってみるのもいいかもしれませんよ。
煮物などは冷蔵庫で数日保存も可能なので、是非チャレンジしてみましょう。