健康診断、しっかりと受けていますか?
健康診断ときいて真っ先に思い浮かぶのは、血液検査と尿検査ではないでしょうか?
最近の血液検査はいろいろな病気を発見する上でとても重要な「入口」の役目を果たしています。
また、尿検査も腎臓・膀胱はもちろん、全身の健康状態を知る上でとても重要なバロメーターになるのです。
この記事では、
・尿検査
・女性に多い尿トラブル
について基礎的なことをまとめます。
目次
尿検査で調べる5つの項目とは
女性は生理日を避けて尿検査を受けましょう。
①尿たんぱく
尿たんぱく、とは一般的に腎臓の病気だったり、尿路感染症などの病気で尿の中にたんぱくが混じってしまった状況です。
ただし、とても疲れていたり、寝不足の時にも出てしまうことがあります。
妊娠中も、尿検査でのたんぱくチェックは行われます。この場合は、腎臓機能のチェックだけでなく、妊娠高血圧症候群のサインのひとつでもあるため、早期発見のために、検診のたびに尿検査が実施されるのです。
②ケトン体
ケトン体チェックでは、栄養状態のよし悪しを知ることができます。
無理なダイエットや、お酒の飲みすぎ、過脂肪食でも陽性反応がでることがあります。
ケトン体とは、簡単にいうと体の中で、脂肪分解が急激に起きた際、尿・血液中に出てくる有害物質です。
③尿潜血
腎尿路系統のどこかでの出血があることを意味しています。
腎疾患や、腫瘍、結石である可能性もあります。
女性の場合は、たとえ異常がなくても尿潜血が続いてしまうことがありますが、生理でもないのに指摘された場合は泌尿器科を受診しましょう。
④尿糖
尿糖が出たら、真っ先に疑われるのが糖尿病です。
血糖値が以上に高くなると、腎臓で糖が吸収されずに尿と一緒に出てしまうことが原因です。
しかしながら、食後は健康な人でも尿糖が出ることがあります。
⑤pH
尿が酸性に傾いているのか、アルカリ性に傾いているのかを知ることができます。
健康な人の尿は、弱酸性。
しかし、pHの値は飲食などにより左右されることが多いため、pHの値だけで何かを判断する基準とすることはありません。
女性を悩ます尿の2大トラブル
尿トラブル。実は沢山の女性が悩んでいるのです。
頻尿
1日の排尿回数は平均すると、4~8回が普通です。
そして総排出量は、1200~2000cc程度。
夏場は汗をかくため、尿量は少なくなり、冬は逆に増加します。
このため、季節によって尿の色や量が変わるのはごく自然なことです。
また、ビールやお茶などの利尿作用の高いものを飲んだ後は尿量が増えて当然ですが、生活に支障をきたすほど回数が多かったり、寝ている間に2回以上トイレに起きてしまうのなら、頻尿として治療を受けること。
また、若い女性に多いのが、自律神経失調が原因となって起こる頻尿です。
そして、膀胱の粘膜が弱くなっているところに、コーヒーやタバコなどの刺激物、ストレスや疲れが加わり頻尿になってしまうというケースもあります。
膀胱炎
膀胱炎の代表的な症状は、排尿時の痛み。
尿意を我慢しすぎて、膀胱炎になると思っている人も多いのですが、原因は細菌なのです。
大腸菌などの細菌が尿道を通って、膀胱に侵入し炎症を起こしてしまうと膀胱炎に。
女性の尿道はたったの3cmと短いので、その構造からしてもとても細菌が入りやすいのです。
トイレで用をたしたら、後ろから前に拭くのは絶対にNG!
ちょっと疲労がたまっていたり、体調不良を感じていたらウォシュレットを使用するのも避けておきましょう。
また、細菌感染が高まる性交渉のあとは必ずトイレにいって尿を出し切りましょう。
感染予防につながります。
女性にとってとてもポピュラーな病気なので、気になったらすぐ泌尿器科を受診しましょう。
尿にまつわる6つのQ&A
素朴だけど知っておきたい尿のあれこれ
Q1:緊張するとなぜ尿意が?
まさにこれは自律神経の働きによるもの。
緊張の度合いが強くなればなるほど、心因的な影響で交換神経と副交感神経の入れ替わりがスムーズにいかなくなります。
すると、膀胱の収縮や弛緩バランスがうまくいかず、頻尿気味になってしまうというわけ。
Q2:マッサージにいくと必ず尿意が?なぜ?
マッサージされれば、血行がよくなり「むくみ」が解消します。
体のむくみとして、皮膚の下に溜まっていた老廃物や余分な水分が、毛細血管に吸収され腎臓に届くまでは、実はあっという間。
これがそのまま尿として排出されているというしくみです。
マッサージが血行促進し、効果がでている証拠ともいえます。
Q3:尿の臭いは体調によるの?
尿の臭いは健康状態に関係なく、日々変化するものなので気にしすぎることはありません。
尿の臭いは、食べたものの関与が高いものです。
ニンニクやネギ、日本酒、ワイン、またアスパラガスなども尿の臭いを大きく変化させます。
Q4:尿を我慢していると病気になる?
昔から、尿を我慢してはいけない、とか病気になるとか耳にしていた人も多いはず。
ところが、尿を我慢したからといってそれが原因でかかる病気はありません。
あまりに我慢をせずに、無駄にトイレにいっていると脳はそのペースを習得してしまい、よくないのです。
ある程度は間隔をおいてからトイレにいく習慣も大切なのです。
Q5:尿もれって女性は皆なるのですか?
ある程度の年齢にさしかかると、くしゃみと同時に尿もれしたとか、大笑いしたら尿もれした、なんて話を聞くことも多いはず。
沢山尿もれに悩んでいる女性がいるからこそ、最近では大手製薬会社も尿もれ用ナプキンのCMなどしているのでしょうね。
女性は、出産経験があると骨盤底筋が損傷していたりすることもあり、例え年齢が若くても尿もれを起こしてしまう可能性があります。
尿もれが気になったら、例えわずかな症状でも早めに泌尿器科へ。
Q6:泌尿器科ではどんな診察をするの?
女性泌尿器科の診察では細かな問診と検尿が行われます。
また、膀胱と膣が密接にかかわりをもっているので、内診が必要になることもあります。
とはいえ、尿トラブルを起こす女性はとても多く、めずらしいことでもありません。
わずかな不調を感じたら、泌尿器科を受診することをためらわないで。