夕方から夜にかけて、なんだか足がムズムズ。
いてもたってもいられず、足をジタバタしたくなる。
妊婦さんの、なんと5人に1人は発症するという「むずむず脚症候群」を
ご存知ですか?
妊婦さんでなくても、日本人の数%は患っているというこのむずむず脚症候群。
実は経験者の私が、むずむず脚症候群の原因と治し方についてまとめました。
目次
むずむず脚症候群の症状ってどんなもの?
むずむず脚症候群とは夕方から夜にかけて起こりやすく、
主にリラックスした状態のときに症状が見られます。
違和感は、ふくらはぎや足の甲、足の裏に感じる人が最も多く、
中には背中や腰にまで不快感を感じる人もいます。
その「不快」な症状は人によって様々で足の内側で虫が這っているような感覚、
火照ってしまって仕方がない、刺されるような痛みを感じるなどあり
眠りにつく妨げになるやっかいな症状をひきおこします。
むずむず脚症候群の原因とは?
いまだはっきりと原因は断定されておらず、脳内のドーパミンが正常機能していない、
というものや、鉄分、葉酸不足などがあげられています。
上の原因候補があがったことには裏付けがあり、ドーパミンの異常によりおこる
パーキンソン病の患者さんに発症率が多く、パーキンソン病の治療薬に
むずむず脚症候群を緩和する効果が認められています。
ドーパミンの分泌量は鉄分が不足すると減ります。
そして、ドーパミンを作り出すためには鉄分や葉酸が必要とします。
また、男性よりも鉄分不足に陥りやすい女性のほうが発症率が高いこと、
妊娠中の発症率がなんと5人に1人ということからも、鉄分不足、葉酸不足が
懸念されたというわけです。
むずむず脚症候群かなと思ったら受診するのは何科?
足の違和感が不快なだけでなく、そのことから睡眠障害になる方も多い上に
まだまだ病気としての認知度が低いために、誤診を招いてしまうことも多いとか。
足のむずむずだから、と皮膚科・整形外科に診てもらうという方が多いのですが
原因は脳のドーパミンにあると考えられるため神経内科の受診がベスト。
また、睡眠障害に詳しい精神科もよいとされています。
むずむず脚症候群を理解している医師は、神経内科なら8割以上、精神科でも6割を
超えますが、内科になると3割程度、皮膚科、整形外科に至っては2割程度しか
いない、というのが現実です。
パーキンソン病の治療薬や抗てんかん薬が効果を出すようです。
むずむず脚症候群の原因となりえる病気って?
高齢者、妊婦さんはむずむず脚症候群になりやすいのですが、
中には病気が原因でむずむず脚症候群を発症していることもあります。
鉄欠乏性貧血・糖尿病・パーキンソン病・慢性腎不全・関節リウマチ
下肢静脈瘤・高コレステロール血症・がん
などの疾患をお持ちの方は、むずむず脚症候群になりやすいとされています。
また、カフェイン・タバコ・アルコール・フェノチアジン系の抗精神薬の摂取は
むずむず脚症候群の症状を悪化したり、誘発させるといわれているため
妊娠中でない方も注意が必要です。
ムクナ豆がむずむず脚症候群に効く?
聞きなれない名前の「ムクナ豆」。
焙煎してあってそのまま食べられるもの、それを粉末にしたものなどが
売られていますが、これがむずむず脚症候群に効果がある食べ物なんだそう。
なぜならムクナ豆は前述のドーパミンの元になるLドーパを作るフェニルアラニン、
チロシンを含む食品で、さらに多くの鉄分も含んでいます。
そしてムクナ豆はアミノ酸の宝庫で、すべての必須アミノ酸を含みます。
アミノ酸には神経、筋肉の緊張を緩和する効果もあるんです。
パーキンソン病の人の症状緩和にも注目されている食材です。
自分でできるむずむず脚症候群緩和ケア
この記事を書いている私自身、妊娠中のむずむず脚症候群に悩まされました。
なんだか夜になると、足がむずむずして落ち着かず、横になっていても
足をバタバタさせてみたり、冷湿布を貼ってみたりお湯を張った洗面器に足を
つけてみたり・・・本当にいろんなことを試しました。
1日の疲れを癒すべく、リラックスした状態になってから症状がでてくるので
このストレスはとてつもないものでした。
あまりに続くので自分の症状をもとに検索していたらすぐにむずむず脚症候群らしい、と
気づくことができたので私は主治医に相談しました。
そこでまず言われたのは、やはり「鉄分不足」
そこで先生に勧められていた葉酸の摂取もふまえ、サプリを摂取することにしました。
この時、先生は私にドーパミンのお話はされませんでしたが、結果、
サプリメントの効果は覿面で、あの苦しみはなんだったのかと思うほど。
飲んでいたサプリメントはベルタ葉酸サプリです。
葉酸、鉄分はもちろんビタミン、ミネラル、カルシウムも豊富だったので決めました。
その他に役立ったのが、抱き枕。
これは丸めて授乳クッションにもなる優れものでした。
のばして抱っこして眠るといくらか、足が楽になりました。
あなたは大丈夫?むずむず脚症候群のセルフチェック
・脚の表面ではなく内部がむずむず、または痛む
・症状がでるのはリラックスしたとき。主に夕方や寝る前
・日中でもゆったりと座って何かしていると脚がむずむずする
・脚を動かしたい衝動にかられ脚を動かしていると楽になる
・集中して何かをしているときには症状がでにくい
・睡眠中でも、脚の不快感で目覚めることがある
95%は通院していない!むずむず脚症候群の落とし穴
毎日、不快ではあるものの、症状のある人の9割以上が実は通院していないと
いわれています。
また、実際に症状が出ている本人でないとその不快感が共感してもらえず
症状が悪化すると、溜まりにたまったストレスと睡眠障害からうつ病になってしまう
ことも。
夜になるとなんだかむずむず、説明しがたい不快感に見舞われたら
是非、一度お医者様に相談してみてください。