最近では、一般的な騒音性難聴や音響外傷によるものだけでなく、ストレスからくる低音障害型感音難聴が増えているとか。
いずれも耳の中の内耳と呼ばれる部分に障害が起きてしまっているケースで、聞こえにくいなどの難聴を伴うことが多いんです。
そして、耳鳴りには高音と低音のものがあります。
そして高音か低音かによって、ある程度その耳鳴りの原因がわかるんですよ。
今回は、耳鳴りについてわかりやすくまとめます。
目次
まず、知っておこう。内耳とは?
ちなみに、鼓膜の奥にある空間を中耳、それより奥を内耳と呼びます。
内耳は、音の振動を神経への信号へと変換する役割を果たしています。
構造も複雑なので、早めに処置をしないと聴力が低下してしまうことにつながりかねません。
とにかく、耳の異変に気づいたらすぐ受診をしましょう。
耳鳴りの原因3つと対策
騒音性難聴(高音の耳鳴り)
大音量を聞く習慣が招く耳鳴り
毎朝、通勤、通学時にイヤホンで大音量の音楽を聴いている、というような習慣を持つ人に気を付けてほしいのが、「騒音性難聴」。
電車の中などは意外に騒音が大きい場所なので、無意識に音量を上げてしまうので、それが耳の感覚細胞に負担をかけることになります。
キーンという高音の耳鳴りがして目覚まし時計やアラームなどのデジタル音が聞こえづらくなるのが特徴です。
この場合、徐々に難聴が進んでいくので検診などでふいに気づく場合もあります。
騒音性難聴の予防と対策
イヤホン、またはヘッドホンで音楽を聴く場合はボリュームに気をつけましょう。
ボリュームのメモリの半分くらいを目安にしてください。
とくに、通勤で電車に乗る方は電車に乗る前のボリュームをキープして。
周りの人にまで聞こえるような大音量は要注意です。
音響外傷による難聴(高音の耳鳴り)
クラブやライブ遊びの後になる耳鳴り
自分の声も聞こえないくらいの、クラブやライブ会場の大音量にさらされる場所でも、内耳には確実に影響があります。
スピーカーのすぐ近くや、狭い部屋で音が反響する壁の前にいたりすると、なりやすいのがこの音響外傷です。
大音量による激しい振動が神経細胞を壊してしまうことが原因で、その会場などから離れた直後から高い音の耳鳴りがして、重症の場合はその場にいるときから耳が聞こえにくくなることもあります。
音響外傷による難聴の予防と対策
大音量の室内や会場で耳がおかしい?と思ったらとりあえず、すぐにその場を離れましょう。
また、耳栓を使用することも有効です。
大音量はクラブやライブ会場での醍醐味でもありますが、耳鳴りや難聴が起きてしまったらすぐに受診しましょう。
低音障害型感音難聴(低音の耳鳴り)
ストレスが原因の耳鳴り
ある日、突然耳がつまったような感じがして、トンネルを吹き抜ける風のような低音の耳鳴りが続くようであれば、低音障害型感音難聴の可能性が。
内耳には、内リンパと外リンパという2種類の液体が入っており、外からの振動を伝える役割を果たしています。
しかし、ストレスにより自律神経の働きが乱れ、このリンパ液のバランスが崩れ、この耳鳴りが起きるといわれています。
時間に関係なく仕事に追われる人や、几帳面で仕事熱心な人がなりやすいので気をつけましょう。
低音障害型感音難聴の予防と対策
この難聴になってしまうと、リンパ液の量を調整する薬を用いたりするのですが、何よりも大切なのはストレスのコントロール。
仕事量を減らして、しっかりと睡眠をとる。
これだけで改善することもあります。
この難聴が続くと、まれにメニエール病へと移行してしまうこともあります。
酷くなる前に、生活改善をするようにしましょう。
場合滲出性(しんしゅつせい)中耳炎の場合も
また、なんだか耳が聞こえにくい・・・という場合滲出性(しんしゅつせい)中耳炎である場合もあります。
滲出性(しんしゅつせい)中耳炎とは、内耳に液体が溜まってしまった状態。
これは、耳と鼻をつなぐ耳管の働きが弱いために起こります。
また、急性中耳炎が慢性化してなることもあるので注意が必要です。
飛行機に乗ると耳が痛い、と感じる人は耳管の働きが弱いので気をつけましょう。
耳鳴りの治し方
耳鳴りの治し方は様々。
もちろん、耳鼻科の受診は必須なのですが、中には針治療や首のコリを治したら耳鳴りが治ったという人も多いんだそうです。
そして、「蜂の子」のサプリメントが効果を発揮することもわかっています。
なぜ蜂の子?と思う方も多いと思いますが、耳鳴りや難聴の原因に血中の“コルチゾール”というホルモンが関与しているというところにポイントがあります。
コルチゾールは、私たちがストレスを受けた時に分泌されるホルモンのひとつです。
そして、このコルチゾールは耳の一番奥にあり聴覚を司る蝸牛には大きく関わりをもっています。
また、加齢とともに難聴気味になったり耳鳴りが増えることを考えても、コルチゾールは年齢とともに増加することがわかっているため、このホルモンの増加こそが耳鳴りや難聴の原因になっていると考えられるのです。
いまだ、科学的には明らかになっているわけではありませんが、臨床実験においても酵素分解された蜂の子のサプリメントを摂取した人は、難聴や耳鳴りの軽減や回復を感じることができたそうです。
「耳鳴り」は実は気が付いていないだけで、ほとんどの人がしているといわれています。
ほとんどの場合は一過性のものなので心配はありませんが、不快なくらいに大きな音がしたり繰り返したり、または耳鳴りが止まらない、聞こえにくい音がある・・・などという場合は、病気である可能性もあります。
たかが耳鳴りとそのままに放置するのではなく、必ず耳鼻科でのチェックを受けましょう。