女性の骨盤は妊娠や出産の際に、開いたり閉じたりします。
実は同じように、毎月の生理周期に合わせて骨盤は開閉を繰り返していることをご存知ですか?
女性がもともと持つこのサイクルはエストロゲンとプロゲステロンという二つの女性ホルモンの分泌にとっても重要な役割を果たしているんですよ。
骨盤の開閉のサイクルと女性ホルモンの分泌サイクルは、連動しています。
骨盤の開閉がスムーズに行われれば、女性ホルモンの分泌も整っていくのです。
目次
骨盤の開閉と婦人科系トラブルの関係
現代の女性は骨盤周りの筋肉が硬くなり、本来なら開くべき時期になっても骨盤が閉まっていることが多いんです。
骨盤周りの筋肉には、柔軟性が必須。
しかし、ストレスや緊張、冷えなどが原因となって筋肉がこわばれば、骨盤も閉じてしまうことになります。
最近では、このようにリラックスして体をほぐし、緩められない女性が増えています。
これでは女性が本来持っている自然なサイクルは乱れ、婦人科系のトラブルを引き起こすことになります。
例えば毎月PMSに悩んでいるのなら、骨盤が固く閉じてしまっている可能性が高いといえます。
もし、骨盤の開閉サイクルに合った生活を送ることができれば、骨盤まわりの筋肉の柔軟性も高くなり、ホルモン分泌が整い、婦人科系のトラブルからも回避できるようになります。
生理周期を意識した生活スタイルを
整理の周期を、生理中、生理後~排卵前、排卵後~生理前と3つに分けて考えましょう。
それぞれの時期に合った生活スタイルを実践することで骨盤は本来の開閉サイクルを取り戻し、みずみずしく女性らしい体を作ることにつながります。
生理中の生活スタイル
生理中は、出産と似たような状態になっています。
骨盤は開き、子宮から経血が排出されやすいように緩んでいるのがベストです。
骨盤を開くためには心身ともにリラックスすることが重要。
そのため、目の酷使は避けましょう。
目が疲れてしまうと、頭が緊張してしまい固くなるので骨盤が緩まなくなってしまいます。
少なくとも、生理初日、二日目はスマホやPCを控えて目を休ませるようにしましょう。
そして倦怠感や眠気を感じるのは自然の流れ。
ゆっくりと体を甘やかす周期であると思うようにしましょう。
生理中にやっておきたいこと
最近では疲れ目対策用の製品もありますが、目元を温湿布などで温め、頭の緊張を解きほぐしましょう。
目は、血を作っている肝臓とも強いつながりがあるので、目元をケアすることで生理時の血の巡りが良くなります。
おすすめしたい食べ物は、根菜やきのこ類、ニンニクです。
生理中は、不要なものをどんどんデトックスしていく時期なので、食物繊維が豊富なきのこ類、解毒作用のあるニンニクや根菜類をどんどん摂りましょう。
入浴時は電気を消してぬるめのお湯にゆっくりと入りましょう。
浴室の電気は消して心身ともにリラックスしましょう。
経血量が多い時期はシャワーで済ませて、その後の期間はぬるめのお湯にゆっくりと浸かり体の芯まで温めましょう。
生理後~排卵前の生活スタイル
生理後~排卵前は骨盤が徐々に閉じて心も体も一番安定している時期です。
精神的にも気合を入れると、骨盤はスムーズに閉じていきます。
生理7日目くらいからは意識的に早歩きをしたり、活動的なスイッチをオンにしましょう。
そして自立神経が整うことで、排卵を促すことができるので、いつも以上に規則正しい生活を心がけましょう。
生理後~排卵前にやっておきたいこと
朝目覚めたら、交感神経を優位にさせるために「手浴」をしましょう。
お湯を洗面器に入れて、ローズマリーなどの精油をたらし、手首までつけましょう。
生理後~排卵前におすすめの食べ物は、魚、肉、卵などのたんぱく質です。
脳をスッキリさせてくれるトリプトファン(必須アミノ酸)が豊富なたんぱく質を摂ることで、やる気を保ってくれる神経伝達物質も分泌されます。
入浴は、生理時の憂鬱な倦怠感を引きずってしまいがちなら、朝寝起きに熱めのシャワーを浴びて、強制的に頭をすっきりとさせるのもよいでしょう。
排卵後~生理前の生活スタイル
排卵後の骨盤は妊娠時と同じく、生理にむけてゆっくりと開いていきます。
この時期はホルモンバランスが乱れやすく、心も不安定な状態に。
女性の体は生理にむけて栄養分を溜めこもうと働くので、便秘やむくみに悩まされることも多くなる時期です。
精神的にもブルーになってしまったり、PMSに悩まされるのもこの時期です。
意識したいのは積極的に体を温めて汗をかくようにしたり、アロママッサージもおすすめです。
滞った老廃物を流すように、マッサージしましょう。
また、頭と肩、骨盤は連動していると考えられ、肩こりや頭のこりを取ると、骨盤が開きやすくなります。
排卵後~生理前にやっておきたいこと
緊張で固まってしまいがちな体を緩めるためには、手や足の親指の間接に「すきま」を作ると効果的です。
親指をひっぱってみたり、ぐるぐる回してみたり、と関節を広げるようにしましょう。
排卵後~生理前におすすめの食べ物は、米や雑穀、イモ類、月見草オイルなどです。
糖質が多く含まれる、穀類やイモ類を摂ることでホルモンバランスが整います。
PMS対策にもなるといわれている、γ(ガンマ)-リノレン酸が豊富な月見草オイルもおすすめです。
入浴は、排出を促すためにしっかりと汗をかくことを意識しましょう。
特に下半身は血液が溜まりやすいので、集中して温めるようにしましょう。
発汗効果をあげるためにバスソルトを入れるとよいでしょう。