今日も降り注いでいますね、たくさんの紫外線が。
紫外線は一年中、降り注いでいますが5月から8月は最もその量が増える時期。
どうせ紫外線対策したって日焼けするから・・・
などとあきらめずに、効果的な紫外線対策を知っておきましょう。
そして紫外線を通さない色もお教えします。
目次
まずは紫外線を知る
洗濯ものは、部屋干しよりも天日干しのほうが気持ちの良い仕上がりになりますよね。
これは太陽光によって日光消毒されていることが要因なのですが、この日光消毒こそ「紫外線」の持つ強い殺菌作用によるものなのです。
強い殺菌作用を持つ紫外線が、私たちにも同様に降り注いでいる・・・。
日焼けをして肌が赤くなったことは誰しもあるでしょう。
そして、紫外線は肌の表面だけでなく、内部までじんわりと入り込んでいるのです。
紫外線とは太陽光線が地球に到達するまでは、およそ8分。 オゾン層をすり抜けて地上まで届く光線は、紫外線・可視光線・赤外線などです。 |
紫外線はA波とB波に分かれており、波長の長いものほど強いエネルギーを持っています。
紫外線B波はA波と比べるととても強い刺激を私たちの皮膚に与えています。
実際には最も強いとされる紫外線C派は、オゾン層によって守られ地上までは届いていませんが、近年ささやかれているオゾン層の破壊により、私たちの体への影響も懸念されています。
たとえ曇っていても、快晴時の7割程度もの紫外線が降り注いでいます。
そして雨の日でも、快晴時の3割は降り注いでいます。
天候に左右されずに、きちんと紫外線対策をすることが重要なのです。
紫外線のメリット、デメリット
紫外線はメリットもあります。
体に紫外線を浴びると、体内ではビタミンDが生成されます。
ビタミンDはカルシウムやリンと結びついて、骨や歯の発育を促進します。
そしてデメリットは、体内の細胞に傷をつけるということ。
傷がついた細胞は2日もすれば修復されますが、何度も繰り返し傷がつくと悪影響がでてきます。
これがシミやシワの原因に。
そしてこの傷ついた細胞が、がんへと移行してしまうこともあります。
また、目の内部に紫外線が入り込むと白内障になるケースも。
平均寿命が延びている反面、一生を通して浴びる紫外線量も増加したため白内障になやむ高齢者は増えています。
紫外線から目を守ろう
紫外線角膜炎と白内障
強い紫外線を浴びて傷がついた角膜が炎症を起こすと「紫外線角膜炎」に。
こうなると、目の痛みや充血などの症状が出てきます。
スキーが趣味の人や雪山などで多くの時間を過ごすことの多い「スキーヤー」などに多くみられる症状です。
「紫外線角膜炎」は一時的なもので、2日もすれば治ります。
しかし、紫外線のダメージの蓄積は白内障を招くことに。
白内障とは
眼球の水晶体が濁り、光が通りにくくなることで、視力が低下する病気。
原因は、紫外線が角膜を通して水晶体で吸収され、内部のたんぱく質に変化がおきることと考えられています。
進行がすすむと失明に至ることも。
紫外線から目を守るには
紫外線対策、といえばシミやシワの予防と思ってしまいがちですが、目を守ることは重要です。
目を守るのに効果的なのは、やはりサングラス。
でも注意したいのが、そのレンズの色。
眩しいのを避けるために、色の濃いサングラスをかけていると視界が暗くなり、瞳孔が開いてしまいます。
その状態でフレームの隙間から紫外線が入り込むと、逆効果!
レンズの色は濃すぎず、形もレンズ面が大きく、隙間から光が入り込みにくいものを選びましょう。
紫外線から肌を守ろう
シミとシワ
紫外線による慢性的な皮膚の損傷を最近では「光老化」と呼んでいます。
光老化の主な症状は、シミとシワ。
日焼けしたときに、肌が黒くなるのはメラニンの生成が多くなることで起こります。
だんだん修復され、肌の色は元に戻りますが、紫外線ダメージが続けばメラニンの過剰生成は加速し、皮膚内部に蓄積されます。
これがシミの原因なのです。
そしてシワの原因は紫外線だけではありませんが、長期間紫外線を浴び続けることで細胞が傷つき、皮膚の弾力が失われ、肌がくすんだり、シワとなるのです。
室内なら紫外線は大丈夫?
窓ガラス越しなら、紫外線B波はカットされます。
しかし紫外線A波は、室内まで侵入しています。
B波と比べれば力の弱いA波ですが、一年を通して地面まで降り注いでいるので注意しましょう。
室内であっても、過度の肌の露出は避け、日焼け止めを塗っておきましょう。
また窓ガラスにUVカットカーテンを使用したり、フィルムなどを貼るもの有効です。
できてしまったシミは諦めるべき?
実際にすでにできてしまったシミを治すのはレーザーなどで治療する以外、なかなか難しいものです。
しかし、更にシミを濃くしないために紫外線対策をしておくことは大切。
紫外線A波は、強いB波よりもすでにあるシミを濃くする力があります。
シミができていても、あきらめずに紫外線対策していきましょう。
日焼け止めの選び方
日焼け止めを選ぶときにチェックしてほしいのが、SPFとPAです。
SPFは、肌を赤くしヒリヒリさせる紫外線B波をガード。
SPF50と表記されていれば、素肌と比較して1/50の量まで皮膚にB波が届くのをガードできます。
PAはシミ、たるみの原因となるA波をどこまでガードできるかを示しています。
PAは「+」から「++++]の4段階があります。
肌タイプ | 目的 | ||
1時間まで | 3時間まで | 3時間以上 | |
日本人の17%程度 赤くなるけど黒くはならない | SPF10 PA+ | SPF30 PA++++ | SPF50 PA++++ |
日本人の70%程度 赤くなって黒くなる | SPF10 PA+ | SPA20 PA+++ | SPF30 PA++++ |
紫外線ダメージを受けにくい人 すぐに黒くなる | ~SPF5 PA+ | SPF10 PA++ | SPF20 PA++++ |
※参考:市橋正光著「紫外線Q&A」
自分の肌のタイプと目的に応じて日焼け止めを選びましょう。
日本人は皮膚がんにはなりにくい?
皮膚がんは肌のメラニン色素が少ないほどなりやすいといわれています。
欧米人などと比較すると、日本人のメラニン色素は多く、皮膚がんにはなりにくいともいえます。
しかし高齢化に伴って、小さな幼少期から浴び続けた紫外線の量も影響し、最近では日本での皮膚がん患者数は増加しています。
そして今後もどんどん増加していくともいわれています。
食事でできる紫外線対策
食事では、紫外線で傷のついた細胞の修復をめざしたいものです。
外からの紫外線対策だけでなく、体のなかからもしっかりとインナーケアをしていきましょう。
ビタミンC・E
ビタミンC、Eには老化を防ぐ抗酸化作用があります。
意識的に毎日摂取するようにしましょう。
ビタミンCの多い食品 キウイ、レモン、ピーマン、ゴーヤ、パセリ |
ビタミンEの多い食品 ひまわり油、綿実油、サンフラワー油、アーモンド、 落花生、大豆、あん肝、すじこ、いくら、タラコ、 さんま、イマシ、アジ、うなぎ |
コーヒー
ポリフェノールは抗酸化作用が強く、肌の老化のエイジングケアにも役立つといわれています。
コーヒーには緑茶の2倍ものポリフェノールが含まれています。
この量は赤ワインと同等。
しかしコーヒーにはカフェインも多く含まれているので、飲みすぎには注意しましょう。
カフェインレスのコーヒーでも、ポリフェノールの効果は変わらないのでおすすめです。
ヨーグルト
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、腸内細菌に影響し肌の免疫力も高めます。
乳酸菌についての詳しい記事
>>機能性ヨーグルトの効果とは?製品別乳酸菌の特徴と効果を知ろう
紫外線を通さない色とは?
紫外線を防ぐには黒。
そう思う人が多いでしょう。
確かに、黒は他の色と比べても紫外線カットができます。
しかし、黒は可視光を吸収するので体感的にも暑くなってしまいがち。
黒い日傘や黒ずくめの服装で、暑くてたまらないと思った経験ありませんか?
実は、黒い衣類のように温度を上げずに、紫外線対策に最も適しているのは「黄色」です。
「黄色」は紫の補色であり、黄色染料に含まれる青紫から紫外線を吸収してくれるものの、他の太陽光線はほぼ吸収しません。
つまり、紫外線は黒色と同様に通さずに、なおかつ可視光吸収も少ないので、暑くなることがありません。
紫外線を防ぎながら、黒い衣類を着ているよりも涼しく過ごせるというわけです。
黒ずくめでどんよりするよりも、気分も明るくなりますね。
黄色が紫外線を通さない、とはとても意外でもありました。
今年の日傘や夏服は黄色も取りいれてみませんか?