痩せたいけれど、食べたい。
毎日そんな矛盾と戦う女子は少なくありません。
私たち人間は、氷河期を乗り越えられた「生き者」。
脂肪を溜めこむことができたからこそ、今なお生き残っているわけです。
動物園の動物たちは、ご飯を食べたら横になって休みます。
実は、それこそが生き物の本来の姿なのです。
でも、現代では食べ物も豊富で長生きできる環境になっているため、生まれ持つ性質のまま生きていれば肥満になってしまいます。
上手に痩せるためには、「痩せる脳」を作ることが近道。
この記事では、意識の変化でどんどん痩せていけるという「痩せる脳」の作り方をまとめます。
辛いダイエットから解放されますよ。
目次
太ってしまう人の共通点
つい食べ過ぎてしまい、太る・・・
そういう人たちには共通点があります。
まずは、食事を摂る時間がバラバラだったり、夜更かしが多く睡眠のリズムも安定していないこと。
食事や睡眠のリズムが安定していないと、日中優位な交感神経と夜にかけて優位になる副交感神経の切り替えもうまくいきません。
体の中の神経やホルモンは、規則的な生体リズムに従って働いています。
そのため、リズムがくるっていると神経やホルモンが乱れ誤作動を起こすので、過食にも陥りがちなのです。
生体リズムを整える3つの条件
1.午前中のうちに日差しを浴びること
午前中の日差しは、脳の中にある生体リズムにかかわるスイッチを押す役割があります。
しっかり朝陽を浴びると、1日のパフォーマンスアップにつながります。
2.適度な運動をすること
あくまで継続できそうな、軽い運動で十分。
例えば一駅分だけ歩いてみるとか、2階分だけ階段を使用してみるとか、定期的に体を動かすことを心がけましょう。
体を動かすことで、脳の神経活動も活発に。
3.食事の時間を決めること
1日3食の食事は、毎日決まった時間に摂るようにしましょう。
朝食は抜かず、必ず摂るのが重要。
この3つの条件を意識して生活すると、脳の神経活動がUPするので、夜になると逆に脳がリラックスでき良質な睡眠を得ることができます。
痩せられない脳の2つのパターンとは
痩せられない、痩せられないと悩んでいる人は2つのパターンをしっかりチェックして。
自分の脳の「クセ」がわかってきます。
①見ると食べたくなる
美味しいものを目にすると、とたんに食べたくなる。
その衝動は、脳内で分泌されるホルモンの中のドーパミンの影響をうけています。
ドーパミンは心地いいことややる気や意欲、学習などにもかかわるもの。
食べ過ぎて太ってしまう人の多くは、好きな食べ物を目にしただけでドーパミンが大量に分泌されるといわれています。
条件反射のように、好きな食べ物の写真や映像、またはお店の看板をみただけでも「食べたい」という欲求に駆られてしまうのなら、これはまさに「太る脳」の仕業だといえます。
また、面白いことにこのタイプの人は写真や映像で食べ物を目にしたときが一番ドーパミンが分泌され、実際に口にしてみるとそれほど満足しないという傾向が。
②どんなに食べても満足できない
バイキングなどで食事を摂ると、予定していたよりも大量に食べてしまう人。
これは実際の食行動に対する脳の反応が、予測の脳の反応よりも遅いことに原因があります。
体はすでに満足しているのにもかかわらず、どうしても食べ続けてしまう人は「食べている行為」自体に満足してしまうことが多いよう。
ドーパミン神経系は、「美味しそう」と感じることと実際に「美味しい」と感じた時の「誤差」をも計算しています。
美味しそうという期待が大きすぎると、実際に食べて予想通りだとなかなか満足できなくなるのです。
どんなに食べても満足できないのは、これが原因なのです。
食べたくなったら脳を騙そう
こんな時間にラーメン食べちゃった!
夜中なのにスイーツが食べたくて仕方がない!
こんな危ない行動を防ぐテクニックは、「脳を騙す」こと。
脳を騙す4つのポイント
①二者択一を脳に迫る
美味しそうなケーキの情報番組を目にしたとします。
ついケーキが食べたくなってしまったら、なかなか手に入らないような最上級の完売必須のケーキを想像してみましょう。
すぐに手に入るケーキと、完売必須のケーキを考えると脳は絞り込みをはじめるんです。
2つを比べて1つを選べば、最初に頭に描いたすぐに手に入るケーキに対する欲望がさがります。
このときドーパミンの反応も下がることもわかっています。
アホくさいと思うかもしれませんが、脳に二者択一を迫ることを癖づけると「食べたい」という欲望を抑えることが上手くなります。
②体を動かす
スポーツしている最中にいきなり空腹に襲われることは少ないもの。
食欲は、自律神経系の中の「休息」モードともいえる副交感神経の働きによって促されます。
「食べたい」という欲求に駆られるときは、決まって体の動きが止まっているのがその証拠。
体を動かして交感神経を活発にすることで、脳のモードを切り替えます。
腕立てふせや腹筋、ブジッリなどの簡単な運動でも、体を動かすと食欲は減退していきます。
お腹がすいたら試してみて。
③ノルアドレナリンを分泌させよう
食べたいという欲望を止めたい、でも体を動かすのはイヤ。
そんなときには違った方法で、交感神経の働きを活発にしましょう。
攻撃的な感情を促すホルモンに、ノルアドレナリンなる脳内ホルモンがあります。
ノルアドレナリンは動物が他の動物を捕獲するとなどに分泌されるホルモンで、この分泌とともに交感神経が高まることがわかっています。
ノルアドレナリンを分泌させるには、ある種の興奮が必要。
異性との「壁ドン」やラブシーンなど、胸がときめくような妄想をすると交感神経が高まって、食欲が抑えられます。
妄想の内容は個人の自由でOK。
目の前の食べ物よりも、脳の中の異性!
効果覿面なのでお試しください。
④食べてるフリで脳を騙す
食べ物を口に運んで、顎を動かししっかり噛む。
そしてゴクリと飲み込む。
あくまで、エアーで食べてるフリを繰り返します。
とてもくだらないように思われますが、30回も繰り返すと高まっていた食欲を抑えることができます。
好きな料理の写真や雑誌を見ながらやると効果的です。
ただし、数回でやめるとかえって食欲を増進させるので注意が必要。
これをうまくできるようになれば、あなたは食べたい欲求に苦しむことから解放されます。
食べ過ぎ防止!痩せる脳の作り方
食べ過ぎない痩せる脳とは?
これも脳を騙すことにポイントがあります。
痩せる脳の作り方4つのポイント
①咀嚼は30回
ダイエットの基本ともいえるよく噛むという行為。
過食を防ぐために、しっかり咀嚼するのは基本中の基本といえます。
食べ物をよく噛むと食欲を抑える様々なホルモンが分泌されます。
脂肪細胞から出るレプチンや、消化管から出るグレリン、脳内で分泌されるヒスタミンなどが脳の満腹中枢に作用し、食べ物が少量でも満足できるようになります。
あごを沢山動かせば、交感神経系の活動もUP。
食事は30回の咀嚼を必ず実践しましょう。
②食事はリラックスして摂る
自律神経のバランスが狂えば、過食や肥満へつながることに。
最近の日本人は、ストレスも多いので自律神経のうちの副交感神経を働かせるのが苦手という人も増えています。
そのため、食事はなるべくリラックスした環境で、自律神経のバランスを整えながら摂るのがベスト。
とある実験では、音楽をかけ、リラックスした状態で食事を摂ると食べる量が減少するという結果も。
ゆったりとしたクラッシックなどのBGMをかけて食事を摂ってみましょう。
③美味しかったと口に出す
食べても食べても満足できないなら、早めの段階から口に出して「美味しかった」と言いましょう。
ドーパミンが作用する脳の動きは、騙しやすいシステムでもあります。
なんども美味しかった、満足した、などと繰り返して口に出すと、脳は騙されて満足感を覚えます。
きちんと口に出して言うのがポイントです。
④五感のひとつをクローズする
人間は、視覚、臭覚、聴覚、触覚、味覚とすべての五感をフル活用して食事を楽しみます。
鼻をつまんで食べると、何を食べたかわからないとか、青色に染めた食べ物だと食がすすまないなどというのもこのため。
青いサングラスをかけて食べても効果はあるので、ひとつ持っておいてもよいかも。
反対に赤い色は食欲を増すので注意してください。
レストランなどのテーブルクロスなどに赤色が多く使われているのもこのためです。
痩せる脳の作り方~まとめ
食欲が抑えられないのも、食べても満足できないのも、実は脳の勘違い。
ダイエットを成功させるためには、まず脳を都合よく勘違いさせることが重要なのです。
どれも、一見ばかばかしくみえるようなものですが、実際に実行するとその効果の高さにびっくりします。
ただひたすら、食べてはいけない、食べたら太る、とマイナスイメージで我慢するより、脳自体を騙して食欲を抑える方がメンタル面でも◎。
脳を痩せる脳に作り替えて、ストレスのないダイエットで理想の体型を手に入れましょう。