実は、日本人の3人に一人は悩んでいるという腰痛。
腰痛は決して突然なるものではなく、姿勢のクセや誤った「かがみ姿勢」による蓄積した疲労が原因になって起きているのです。
最大の原因は、姿勢の悪さ。
猫背になって背筋が丸まり頭が骨盤の真上にない状態だと、基本的な正しい姿勢の3倍もの負荷がかかってしまうんです。
猫背、つい足を組む。
そんなクセが腰への負担を増やし、腰の痛みの慢性化の原因になっています。
背筋、腹筋などを鍛えるのも腰を治す一つの案ですが、何よりも「普段の姿勢」を見直すことがカギ。
腰痛は誰しもなり得るものです。
あなたの姿勢も、一度見直してみては？
目次
正しい基本的な姿勢をチェックしよう
上半身は体重の6割もの重さを占めています。
背骨が理想的であるS字カーブになっているときは、一部の組織に負担が集中しないような構造になっています。
しかし、姿勢が崩れると筋膜や靭帯や椎間板に負担が集中してしまい、痛みを発症するのです。
そして猫背などで頭の位置が前にずれると、バランスを取るための腰椎のクッションやその周りの筋肉が過剰に緊張、収縮するため、それが腰痛の原因に。
高いヒールを履く女性に多いのが「反り腰」です。
重心が前に傾き過ぎてしまうので、これも腰痛の原因になります。
あなたの姿勢は大丈夫？簡単セルフチェック
壁に背中をむけて、お尻と背中、後頭部をつけて立ちます。
全てが壁にしっかりとついていれば、理想的な姿勢。
また、腰と壁の間には手のひらが入るくらいの隙間があるのがベスト。
耳、肩、くるぶしを結んだ線が一直線になると完璧です。
その一方、女性に多い反り腰、俗にいう「でっちり」だと、きちんと壁に付けようと思っても、背中かお尻、後頭部の3カ所のうち、どれかが壁から離れてしまいます。
特に後頭部と壁の間が指2本以上開いている人は要注意！
仕事中、気を付けておきたい腰痛防止策
椅子に座ると骨盤は後ろに倒れやすいものです。
つまり、椅子に座ると猫背になりやすいということ。
そして、デスクワーク中はパソコンに向かって前屈姿勢になりがちなため、悪い姿勢が慢性化することになります。
座ったままのデスクワークは、一見楽に見えますが骨盤とともに腰椎や筋肉も不自然に引っ張られるので腰痛の原因に。
悪い姿勢を改善して腰痛を治すには、できるだけ骨盤を立てて座ることが重要です。
そのため、椅子にすわるときは足を30度以上開いて座る様にしましょう。
腰痛改善！座る姿勢のポイント
①顎をひく
顎を軽くひくと、骨盤が自然と立ちます。
また、背骨のカーブをしっかりとロックする作用があります。
椅子に座ったら、まず顎をひいて。
②一直線のラインをつくる
耳と肩、股関節の外側を一直線になるよう意識しましょう。
書類などを読むときは上体を起こします。
また、パソコン画面は目線にしっかりと高さを合わせましょう。
③お腹をひっこめる
気が付いたら、おへその下3センチくらいのところを５ミリほど「少し」ひっこめてみましょう。
骨盤を立てて、腰を軽く反らせるのがコツです。
④椅子には深く座らない
座面の前のほうに腰掛けるようにしましょう。
深く座ると太もも裏の神経と血管が圧迫されて、坐骨神経や足先の冷え、むくみの原因にも。
テレビに出演している女性タレントさんを意識してみてみましょう。
皆さん、浅くすわって背中はＳ字ラインになっています。
⑤両脚を30度以上開く
両脚を30度以上に開脚しておくことで骨盤が立ちやすくなります。
それだけでも、重要なS字カーブがキープしやすくなりますよ。
腰痛を治すならストレッチは習慣に！
ちょっとした合間にやるクセをつけましょう
反り腰や足のむくみの改善
右足の足の甲を右手でつかんで、膝を深くまげたまま後方に足を引きあげます。
ただ膝を曲げるだけでなく、後方に引き上げたほうがストレッチ効果は高くなります。
終わったら左足も。
後ろに倒れた骨盤を戻す
腰の後ろで両手を組んだら、おへそに力を入れながら前に押し出します。
そこで10秒キープ。
ラジオ体操の上体反らしにも似ていますね。
いずれのストレッチも1時間に1回はするようにしたいものです。
腰痛を治す「寝ころび方」
まず重要なのが布団やベッドの硬さのチェックです。
仰向けに寝た時に骨盤の部分が沈むほど柔らかいものはNGです。
畳に薄めの布団を敷いたくらいの硬さが一番！
そして、腰やお腹回りを冷やさないことも重要です。
仰向け寝のポイント
腰がフラットになって床にぴったりとくっついている状態がベスト。
仰向けに寝ると腰が反ってしまって痛い、という人は膝の下にクッションや布団を敷くことで腰の反りが緩和され楽に眠れます。
横向き寝のポイント
すでに腰の痛みがあるという人は、横向きで寝て膝を少し曲げましょう。
そして両膝の間にクッションを挟むと、骨盤の過度なねじれを防げるので腰にかかる負担を軽減できます。
また、反り腰状態になるうつぶせ寝は控えましょう。
腰痛を治すなら姿勢を正すことが先
いかがでしたか？
普段意識しないときにとっている姿勢こそが、腰痛を悪化させていることもあるのです。
腰が痛くなると、どうにかその腰痛を治そうとマッサージや鍼へと走る人も多いのでは？
でも、根本的な自分の姿勢を改善しないと、いつまでたっても腰痛のスパイラルから抜け出すことはできません。
デスクワークや、家にいるちょっとした時間、テレビを見るときであっても、自分の姿勢を一瞬でも確認するクセ付けをしましょう。
S字カーブを意識して椅子に座ると、腰痛を治すだけでなく、姿勢がよくとても美しくみえるので一石二鳥ですよ。
