冬になると毎年始める「鍋ダイエット」。
料理に時間がかからないし、温まるし、ダイエットにもなって、満腹感もあって良いことずくめ。
私は一人暮らしなので、一人用の鍋で毎晩のように一人鍋をしています。
外食も多いのですが、家で食べる夕食は極力「鍋料理」にすることで摂りすぎちゃったカロリーをリセットでき、ダイエットも順調です。
目次
鍋ダイエットの鉄則
朝と昼は普通に食べて、夕食を鍋料理に置き換えます。
鍋ダイエットの鉄則は鍋だけで満足感を得ること。お鍋と一緒に白米は食べません。
どうしてもお腹が空いている時は、小盛りのご飯はありですが、もちろん〆の雑炊やうどんやラーメンは絶対なしです。
ここで他の物を食べたら、いつもより食べ過ぎになっちゃいます。
でもたっぷりの量の野菜とバランスよくいろいろな食材を使うことで、空腹感に負けることはありません。
むしろ普段の一人暮らしの食生活よりもたくさんの種類の食材を摂ることができ、ダイエットにもお肌にも効果を感じています。
食材選びのひと工夫でカロリーダウン
鶏肉を使うなら
鍋の具材に鶏肉を使うなら、皮は取り除くこと。
たしかに皮ありだとスープにコクが出てさらに美味しくなるのですが、ダイエット鍋向きではありません。
皮を取り除くだけでなんとカロリーは約半分ダウン。
部位にもよりますが、脂質も80%~90%もカットできるんです。ダイエッターなら迷わず皮は捨てましょう。
豚肉を使うなら
普段あまり料理をしない私は、スーパーの豚肉コーナーに行くと種類がいっぱいありすぎて、どれを選んでいいものか分からないのですが・・・
ロース、肩ロース、バラ、ヒレ、モモ。切り落とし、小間切れなど。
豚肉は部位によってカロリーがとっても違うんです。
100gで比べるとヒレで115kcal、モモで183kcal、ロースで263 kcal、バラで434 kcalとかなりの差。
豚バラ肉はよく鍋料理に使われますが、超高カロリーなのでダイエッターなら避けたいところです。
春雨?マロニー?
一見ヘルシーそうな春雨ですが、意外に要注意食材なんです。
一番メジャーな緑豆からできた春雨はデンプンが原料で、実は炭水化物の塊。
また鍋の具材の定番のマロニーもじゃがいものデンプンからできていてこれも炭水化物。
少しの量なら問題ありませんが、ヘルシーだと思って食べ過ぎてしまうと本末転倒です。
春雨もマロニーも美味しいですが、ダイエッターにはもっとヘルシーな糸こんにゃくやしらたきをおすすめします。
鍋ダイエットするならオススメ具材はコレ!
豆腐
野菜だけだと満足感に欠けるけど、お肉はいれたくない・・・という時に重宝するのが豆腐。
豆腐を一丁加えるだけで、鍋が主食級のボリュームに早変わり。何の鍋にも合うのも良いところです。
野菜のみの鍋だとたんぱく質が不足してしまいますが、適量のたんぱく質を摂るのに豆腐がおすすめです。
春菊
鍋料理以外にあまり出番がない春菊ですが、とっても優秀なデトックス食材なんです。
春菊のクロロフィルという成分に腸に溜まった毒素を排出するデトックス効果があり、カリウムも豊富でむくみ解消にも効果を発揮します。
他に出番がない野菜だからこそ、鍋には定番にしたい食材。
1束入れても44kcalと超カロリーながら、栄養価はとても高くダイエットに最適な具材です。
白菜
鍋料理にはなくてはならない白菜は、同じ“葉モノ”の野菜の中でも糖質が少なく低カロリー。
100gあたりでキャベツと比べると、キャベツは糖質が4.9gでカロリーは23kcal、白菜は糖質が1.9g、カロリーは14kcal。
白菜は約95%が水分ですが、実は栄養素も充実しています。
バランス良く含まれるビタミンやミネラルだけではなく、ダイエッターに嬉しい「n-3系列のα-リノレン酸」が豊富。
これには脂肪細胞が分化するのを阻止する効果があるんです。
芯は特に栄養分が多い部分。
固い部分も捨ててしまわずに食べられる鍋はとっても優秀です。
きのこ類
毎晩のお鍋に必ず入れたい食材は「きのこ類」。
きのこが低カロリーで食物繊維が豊富なのは有名ですが、きのこ特有の「キノコキトサン」もダイエッターなら注目したい成分。
このキノコキトサンは水に溶けない性質を持ち、食べたものの脂を包み込んで吸収を妨げる効果があるんです。
きのこはしめじ、しいたけ、エリンギ、まいたけ、えのき、なめこなどなど毎日食べても飽きないレパートリーの多さも魅力。
そして忘れてはならないのが「きくらげ」。海藻のような見た目ながら、きのこの一種です。
100gあたり13 kcalと低カロリー、脂肪酸・コレステロールはゼロのヘルシーさ。
さらにコレステロールを抑制する酸性多糖類と代謝に関わるビタミンB2、不溶性食物繊維などを多く含むなど、ダイエット鍋には欠かしたくない食材です。
ニラ
一人暮らしだと自分で買うことはほとんど皆無だった「ニラ」。
あの独特のにおいの元の硫化アリルは、糖質を分解して脂肪を燃焼する役割のビタミンB1の吸収を促進してくれる効果を持っています。
さらに食物繊維も豊富。
普段あまり食べないニラもお鍋になら簡単に取りいれることができますよ。
もやし
お鍋のボリュームをアップしたい時におすすめなのが「もやし」。
お腹いっぱい食べても超低カロリーで安心です。
もやしのカロリーは100gで14kcal。スーパーで売っている一袋(200g)を丸ごと入れても、たったの28 kcal。
その上、低カロリーでありながら、ダイエットの役立つ栄養素が凝縮されています。
糖質の代謝を助けるビタミンB1、脂質の代謝を上げるビタミンB2・B6、食物繊維やミネラルも充実しています。
なんか具材が足りないなー、ボリュームが足りないなー、という時は迷わずもやしをプラス!
魚
お魚は脂肪と戦うダイエットの味方です。
お魚の油はとっても上質。体脂肪になりにくい上に、血液中の中性脂肪やコレステロールを下げてくれるEPAやDHAが豊富。
さらにインスリンの分泌を促して血糖値を下げたり、食欲を抑える痩せホルモン「GLP-1」を増やす効果も。
一人暮らしだとお魚を焼いたりするのはちょっと面倒・・・と思ってしまうのですが、お鍋なら切って入れるだけ。
これなら無理なく毎日でも魚が摂れます。
ダイエッターならお肉ではなく、お魚メインの鍋にしましょう。鮭・ブリ・たらなどがおすすめです。
海藻類
昆布でだしを取ったりしますが、具材としてはあまり登場しない「海藻類」。
脂質が少なく食物繊維の多い海藻は代表的なダイエット食材です。だからこそお鍋にも登場させないともったいない!
わかめをたっぷり入れた塩味の鍋や、生海苔をたくさん入れた海苔鍋がおすすめです。
これはNG!高カロリー鍋
鍋料理だからと言って、全てがダイエッター向きだという訳ではありません。
要注意なのは下記の鍋。
すき焼きは恐ろしいほど高カロリー。
すき焼きは牛脂を使って調理したり、お肉自体も霜降りの脂が多いものを使います。
さらに味付けにたっぷりの砂糖を使ったりと、鍋ダイエット向きではない鍋料理です。
カレー鍋も条件つきで要注意。
市販のカレールーやカレー鍋のもとは、脂質が多くカロリーも高めです。カレー鍋をするならカレー粉を使いましょう。
また鍋料理の仲間のチーズフォンデュも鍋ダイエット向きではありません。
チーズは上手に取り入れればダイエットの味方なのですが、大量にチーズを使うチーズフォンデュを夕食にもってくるのはおすすめではありません。
そして鍋に使うスープやつけダレの落とし穴にも注意。
どんなにヘルシーな具材を選んでも豚骨・ゴマ・クリームなど濃厚スープだとダイエッター向けではありません。
つけダレもヘルシーなポン酢がおすすめ。ポン酢そのままではなく、おろしをまぜたり柚子胡椒をまぜたりするのもありです。
ダイエッターにオススメの鍋レパートリー
鍋ダイエットの一番のいいところは、レパートリーがたくさんあって味のマンネリ化を防げるから毎日食べても飽きないことだと思います。
定番のものもよいですが、レパートリーを増やすことも、美味しく楽しく鍋ダイエットを続ける秘訣です。
トマト鍋
ダイエット効果の高いトマトを沢山摂れる「トマト鍋」。
トマトは代表的なダイエット食材ですが、トマトは加熱調理することでさらにその効果がアップします。
トマトに含まれる栄養素「リコピン」は加熱すると生のままよりも3倍も吸収されやすくなるという性質を持っています。
このリコピンには血中の中性脂肪を減らしたり、悪玉コレステロールを減らしたり、カロリーの代謝を高めたりする効果があり、その効果を存分に吸収できるトマト鍋はダイエッターの味方。
そしてトマト鍋って意外にいろんなアレンジが可能です。
定番のイタリアン風だけではなく、和風だしを加えてねぎや水菜で和風にもエビやパクチー、トムヤムペーストなどでエスニック風にも。
キムチ鍋
ダイエット鍋として食べるなら「キムチ鍋のもと」ではなく、本物のキムチを使いましょう。
キムチのダイエット効果はみんな知っている通り、唐辛子のカプサイシンの新陳代謝を上げて脂肪燃焼を促進させる効果です。
さらにキムチに含まれている植物性の乳酸菌は、酸に強く腸まできちんと届くので便秘解消にも効果絶大。
ぬか漬などの他の漬物にもこの乳酸菌は含まれていますが、食べる前に洗うのでこの貴重な乳酸菌を落としてしまっているのです。
キムチは洗わずに食べるので、まるごとこの効果を摂りいれられるんです。
さらにキムチの中のにんにくの「アリシン」に血中の脂肪を燃焼させて、コレステロールを下げる働きも。
キムチ鍋ととっても相性がよい豚バラ肉ですが、これだけでかなりのカロリーオーバー。お肉の代わりにお豆腐をたくさんいれましょう。
湯豆腐
湯豆腐はシンプルな分、満足度に欠けるので、具は豆腐だけではなく野菜やきのこ類などもしっかり加え、主食級のボリュームにするのがポイント。
満腹感を得られずに他のおかずやご飯を食べてしまったら本末転倒です。
湯豆腐自体はヘルシーですが、「タレ」に注意。
ゴマだれや味噌だれではなく、あっさりポン酢やしょうゆがおすすめ。
それに飽きてしまったら、大根おろしやねぎ、七味唐辛子、かつお節、白ごま、柚子など薬味にこだわってみると、また違う味わいがありますよ。
みぞれ鍋
すりおろした大根をいっぱい投入する「みぞれ鍋」はとってもヘルシー。
大根をお鍋の具に入れるのではなく、大根おろしを入れるというのが重要ポイント。
大根に含まれる消化酵素には炭水化物の消化を促し、余分な脂質を排出するという嬉しい効果があります。
でもこの消化酵素は熱に弱い成分。生で食べることで効果を発揮します。
またさらに大根をおろすことで生まれる「イソチオシアネート」という成分には代謝を上げる効果が。
さらに食物繊維もいっぱいで便通まで改善するおまけつき。しかも大根おろしはお肉とも魚介類とも他の野菜やきのこなどとも相性が良く、とっても万能。
皮のまま大根をすりおろして、出た水分も捨てないで丸ごとお鍋に一緒に入れましょう。
レモン鍋
名前からしてヘルシーな「レモン鍋」。
レモンのクエン酸には基礎代謝を上げて、エネルギーを作り出す能力を高める効果やポリフェノールの一種の「エリオシトリン」には腸での脂肪の吸収を抑える
働きがあるんです。
水、顆粒だし、塩麹、醤油、みりんなどでつゆを作り、輪切りのレモンを最後に加えます。レモンは煮詰める苦くなるので、レモンは最後に。
市販のレモン鍋の素なんかも売られています。
普通の水炊きにスライスした輪切りのレモンを、最後に加えるだけでもOKですよ。
ごぼう鍋
ポリフェノールと食物繊維の力を最大限に摂りいれられるのが「ごぼう鍋」。
ごぼうはダイエッターにはお馴染みの痩せ食材で、ごぼう茶が有名ですが、鍋料理にも最適でぜひとも取り入れるべき。
ごぼうには「イヌリン」という水に溶ける性質の水溶性食物繊維と、「セルロース」と「リグニン」という水に溶けない性質の不溶性食物繊維の両方が含まれています。これらの食物繊維は便通を整えてくれるだけではなく、コレステロールを吸着したり、血糖値を下げる効果もあります。
またごぼうの「クロロゲン酸」は、脂肪が体内に溜まるのを防ぐ働きもあり、その量はトクホの缶コーヒーに含まれるクロロゲン酸と比べてはるかに多いんですよ。
でもこれらの成分は皮の部分に多いため、ごぼうを使う時は水にさらさない、皮をむきすぎないが基本。
そしていつもより厚めに切るのがポイント。そのほうが食べごたえがあり、満腹感が得られます。
鶏肉や豚肉、水菜や長ねぎ、春菊、きのこなど、何でも合います。ダイエッターなら、あくまでもごぼうが主役の鍋に。
ごぼうが煮汁をたくさん含み、ほどよいえぐみがあって意外なほどの美味しさです。
こだわればこだわるほど奥が深い「鍋料理」。
「お鍋ってスープに具材を入れるだけでしょ」と思っていたけれど、具材の組み合わせによって味も変わるし、お腹の満足度も全然違ってくるので飽きないし、無限に続けられますよ。
ただいま私は「ココナッツオイル鍋」を研究中です!